マズローの欲求5段階説(6段階説)とは?自己実現への誤解

心の話
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マズローの欲求5段階説は、発達理論でもあります。承認欲求が満たされていないのに、自己実現をしたいと望んでもまず無理です。

この説を、上を目指していく手順として見てもらえると、目標に行く過程で、次に何をしていけば良いのかが見えてきます。

私がマズローの欲求5段階説を知ったのは、中学生の時でした。

人の気持ちが簡潔に、言語・図式化されているのを見て感動さえしました。

それ以来心理学にどっぷりハマッています。

今回の記事では、人の心の基本と面白さがぐっと詰まっている、マズローの欲求5段階説について書いていきます。

マズローの欲求5段階説を簡単に書くと

人は、成長したいという気持ちを持っています。成長の段階は以下の順です。

マズローの欲求5段階説
  1. 第1段階 生理的欲求:ご飯食べたい、寝たい、トイレに行きたい
  2. 第2段階 安全欲求:安全な暮らしかしたい、危険を避けたい
  3. 第3段階 所属と愛の欲求:家族、会社やサークルなど仲間に受け入れられたい
  4. 第4段階 承認欲求:自分の価値を認めてほしい、
  5. 第5段階 自己実現欲求:あるがままの自分と皆の幸福の両立
  6. (第6段階 自己超越欲求:自己実現の最終形態、究極の無私)

マズローの欲求5段階説は、第5段階の自己実現欲求までが一般的です。マズローが晩年「自己超越欲求」を追加したものを加えて、第6段階説にしています。

人は、低次、ピラミッドの下の欲求が満たされてから次の段階に移ります。

  1. 生理的欲求、飢えないようご飯が食べられて、眠れる環境が整って
      ↓
  2. 雨風をしのげ、事故に遭わないような安全な暮らしを求め
      ↓
  3. 家族の一員として、学校や会社、チームなどに在籍して仲良く過ごしたくなり
      ↓
  4. 皆に一目置かれるような、認められる人になりたいと願います。
      ↓
      ↓
      ↓
  5. 自分も含めてみんなが幸せになることを望み行動します。

自己実現欲求について、自分の能力を発揮したい、自分の強い望みを叶えたい、といった誤解を生んでいるようです。

ですが、自己実現は自分へのこだわりを無くした利他的な状態です。自分も他人も同じ価値のある人間であり、みんな等しく幸せになれるという考えによって行動する段階です。

これをもっと突き詰めた無私の状態が自己超越です。

マズローの欲求5段階説でマズローが表したかったこと

マズローが言いたかったのは、

世の中には、自己実現しているか、していないかの2種類の人間がいる

ということです。

マズローが欲求5段階説を発表したあたりでは、自己実現の段階に達している人は人口の1%でした。

これが5%に達すれば世の中はもっと良くなるであろうという願いにより、トランスパーソナル心理学を設立したとも聞いています。

自己実現欲求によくある誤解

自己実現欲求について、

自分の大きな夢をかなえる、実現させて成功する、という欲求と解釈されることが多いようです。それでは、自己承認欲求のスケールが大きくなったようなものです。

自分の能力を追求する、自分らしさを表現する、というのも少し違います。能力を追求する、自分らしさを出すのは結果であって目的の欲求ではありません。

マズローの欲求5段階説は、人間が成長していく過程の発達区分としても考えられます。

自己実現欲求の段階は、ロバート・キーガンの成人発達理論の発達段階5、インテグラル理論のグリーン後期~ティールが該当します。

  • 自分と人を同じように尊重する
  • 俯瞰(ふかん)視点を持ち全体を見る
  • 集合的無意識と繋がり直感が冴える
  • 高い道徳心
  • 社会システムを初期段階なら構築できる
  • 自我が非常に少ない

といった状態が、自己実現欲求の段階です。そこに至るには大きな壁があり、乗り越えるためにのたうち回るような苦痛を幾度も経験します。

マズローの欲求5段階説を詳しく解説

マズローの欲求5段階説とは?

下部の生理的欲求から自己実現欲求に向けて、人は成長していくというものです。

提唱者であるアブラハム・マズローは(Abraham Harold Maslow)はアメリカの心理学者です。

精神分析や行動心理学では解明できない、心の健康に基づいた心理学を研究し、人間性心理学の生みの親と言われています。

1969年にスタニスラフ・グロフと共にトランスパーソナル心理学を設立。

第1段階:生理的欲求

生きていくために必要な、基本的で本能的な欲求を指します。

「食欲」「睡眠欲」「排泄欲」などが当てはまります。これらが満たされなければ生命の維持さえもできません。人間がこの欲求階層にとどまる状況は一般的ではありません。

第2段階:安全欲求

安全で安心できる生活への欲求を指します。

幼児にはこの欲求が強く表れます。一般的に、大人になると反応を抑制することを覚えていき、次の段階へ欲求が昇華していきます。突然の病気や事故に対するセーフティ・ネットも、これを満たす要因です。

第3段階:所属と愛の欲求(社会的欲求)

友人や家庭、会社から受け入れられたいという欲求を指します。

集団へ属し愛情を求める欲求であり、連帯感を得ることで満たされます。この欲求が満たされない状態が続くと孤独感や社会的不安を感じやすくなり、鬱状態に陥るケースもあります。

第4段階:承認欲求

承認欲求は、他者承認欲求と自己承認欲求に分かれます。

この第4段階の欲求が妨害されると、劣等感や無力感などの感情が生じます。

他者承認欲求

他者から尊敬されたい、認められたいと願う欲求を指します。

外的部分を満たしたい第3段階までとは違い、内的な心を満たしたい欲求へと変わります。

「低いレベルの尊重欲求」で、他者からの尊敬、名声、注目などを得ることによって満たされます。名声や地位を求める「出世欲」もこれになります。

自己承認欲求

自分で自分を認めたいという欲求です。

「高いレベルの尊重欲求」で、自己尊重の意識付け、技術や能力の習得、自立性などを得ることで満たされ、他人からの評価よりも自分自身の評価を重視します。

自己実現と混同されますが、自分に対して満足できないから、納得できるように成長したいという欲求なので、欠乏欲求です。

第5段階:自己実現欲求

「在るべき自分」になりたいと願う欲求を指します。この状態になると、不幸や恐怖を行動原理にしなくてもよくなります。

マズローは最初の4欲求を「欠乏欲求」、自己実現欲求を「成長欲求」とまとめており、自己実現を達成できた人は数少ないとされています。

在るべき自分になるためには、自分という枠を超えて自身を判断できる冷静な目が必要です。

幸せと独占するものではなく、皆で得られるものが効率的ということを知っています。自分も幸せになるべきなので、自己犠牲はしません。

自分と人は等しく尊重する存在であり、人を助けることが自分への助けになることにも気が付いています。

第6段階:自己超越欲求

超越的な自己実現の欲求とも呼ばれています。

晩年、マズローは5段階の欲求階層の上に「自己超越」の段階があると発表しています。

「自己超越」は、目的の遂行、達成のみを求める”という領域を指します。見返りを求めず、自我をもなくしただ没頭していきます。

まとめ

  • マズローの欲求5段階説は、下位から上位の欲求に成長していくもの
  • 後に自己超越欲求も含め6段階欲求になったが一般的なのは5段階
    1. 第1段階 生理的欲求:ご飯食べたい、寝たい、トイレに行きたい
    2. 第2段階 安全欲求:家で余風をしのぎたい、事故に遭いたくない
    3. 第3段階 所属と愛の欲求:家族がほしい、会社やサークルなど仲間と共に居たい
    4. 第4段階 承認欲求:自分の価値を認めてほしい
    5. 第5段階 自己実現欲求:みんな幸せにな~れ(利他的)
    6. (第6段階 自己超越欲求:自己実現の最終形態、究極の無私)
  • マズローが言いたかったのは、自己実現しているかしていないかの2種類について
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