他人をコントロールする理由を「選択理論心理学」で解説します

心の話
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他人をコントロールしようとする理由はとても単純で、

他人をコントロールできると思っているから、というものです。

寂しいから、自分が正しいと思っているから、といったものもありますが、絶対的な理由はこれです。

コントロールできると思っているからそうするのであって、不可能と思うならやりません。

今回の記事では、何故コントロールできると思っているのかを、選択理論心理学で解説します。

  • 選択理論心理学とは
  • 「内的コントロール」「外的コントロール」について
  • 人をコントロールする「外的コントロール」の原因
  • 7つの習慣について

選択理論心理学とは

内的コントロール心理学とも呼ばれるものです。

アメリカの精神科医ウイリアム・グラッサー博士が提唱したもので、人間の心と行動を、脳のしくみから説明しています。

「人は変えられない、変えられるのは自分だけ」というのが内的コントロール

「人は外部からの刺激によって行動や選択を変える」というのが外的コントロールです。

内的コントロール・外的コントロールとは

電話が鳴った時に

内的コントロール(選択理論):出たい電話かそうでないか判断する→電話に出る・出ないを決める(自分が最善と思った行動を選択できるという考え方)

外的コントロール:電話が鳴った→電話に出る(行動は外部の刺激で決まるという考え方)

内的コントロール

自分のことは自分で決める、人のことはその人が決める、というものです。

自分が自由にして良いように、人の自由も尊重します。なので人をコントロールしようと思いません。

自分が人にコントロールされないので、人も自分にコントロールできないと考えます。

人は、

「やりたいから」
「楽しいから」
{大切なことだから」

といった、自分の内面からの気持ちにもとづいて行動するという考え方です。

この考え方は、自分と他人の意志を尊重するので、良い人間関係を築けます。

内的コントロールで人と関わる時は、

相手を尊重し、話をよく聴き、励まし、意見が違う時は話し合います。

外的コントロール

他人の意見や状況によって、人は行動を選ぶというものです。

自分は他人に動かされるから自分も他人をコントロールできると考えます。

つまり、他人をコントロールしようとするのは、外的コントロールの段階にいるからです。

外的コントロールには、三つの信条があります。

1.私は外側からの簡単なシグナルに反応して行動する。

2.私は、人がしたくないことでも、自分がさせたいことをその人にさせることができる。また、他の人も、私の行動をコントロールすることができる。

3.私の言う通りにしない人を馬鹿にし、脅し、罰を与える、あるいは言うことを聞く人に褒美を与えることは正しいことであり、私の道義的責任である。

グラッサー博士の選択理論より

自分は正しい、相手は間違っているという信念のもと、他人を自分の思い通りに変えられるという考え方です。

モラハラ、パワハラも外的コントロールです。

自分よりも強い上司にコントロールされるから、部下は自分がコントロールできると思っています。

外的コントロールの原因は?

人は、外的コントロールから内的コントロールへ成長していきます。

ですが、子供や学生時代の経験や環境で、成長できない場合があります。

幼少の頃は、まだ外的コントロールの考え方で行動しています。

買ってほしいおもちゃがあったのに、親にダメだと言われて、駄々をこねて泣き叫ぶのがそうです。

自分が泣き叫ぶという刺激によって、親はおもちゃを買うものだと思っています。

それに対し、親も外的コントロールで返したとします。

  • 怒って泣き叫ぶのをやめさせれば、子供は親にコントロールされたことになります。
  • 駄々に負けておもちゃを買えば、親が子供にコントロールされたことになります。

これでは、内的コントロールには成長できません。

  • おもちゃを買わない理由を説明する
  • どうしてそのおもちゃが欲しいのか理由をきく

といったように、お互いの意思を尊重していくと、内的コントロールが身に付きます。

大人になっても外的コントロールから抜けられない人は、幼少期に問題があると思われます。

幼少の頃に、条件付きの愛情しかもらえなかったといった毒親の影響が考えられます。

条件付きの愛情は、親によるコントロールです。

自分が大人になった時に、人をどれだけコントロールできるかで自分の価値を判断します

選択理論と7つの習慣

人間関係を良くする身につけたい7つの習慣と破壊する致命的な7つの習慣が言われています。

致命的な7つの習慣

外的コントロールを信条とする人たちは、問題解決のため、致命的な7つの習慣を選びます。

  1. 批判する
  2. 責める
  3. 文句を言う
  4. ガミガミ言う
  5. 脅す
  6. 罰する
  7. ほうびで釣る

身につけたい7つの習慣

外的コントロールを離れ、内的コントロールを信条とする人たちは、「相手が変わるべきだ」ではなく「自分がどうすれば良いか」を考えるようになります。

結果、身につけたい7つの習慣のような選択をします。

  1. 支援する
  2. 励ます
  3. 傾聴する
  4. 受け入れる
  5. 信頼する
  6. 尊敬する
  7. 違いを交渉する(歩み寄る)

外的コントロールで悪くなった人間関係は、身につけたい7つの習慣で改善していきます。

まとめ

  • 人をコントロールするのは、人をコントロールできると思っているから
  • 内的コントロールは、「人は変えられない、変えられるのは自分」という信条
  • 外的コントロールは「自分は人にコントロールされるから、人も自分がコントロールできる」という信条
  • 親にコントロールされると、外的コントロールのままになる
  • 致命的な7つの習慣→身に付けたい7つの習慣への変化が、内的コントロールへの成長

選択理論心理学では、人が不幸を感じるパターンとして

  1. して欲しいことをさせようとして、相手がしてくれなかった時
  2. やりたくないことを、相手がさせようとした時
  3. お互いに嫌なことをさせようとする時
  4. 自分が自分にとって嫌なことを強要する時

の4つを説明しています。

この原因が、ただの思い込みと気が付くと楽になります。

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