こんにちは。くまの(Kumano@deguneko)です。
人の気持ちが分からない悩みがある一方で、逆に分かり過ぎる悩みもあります。
分かり過ぎる場合は「読心術が使える?」などとうらやましがられることもあります。
ですが、分かりたくないことまで見えてしまえばで辛い思いをします。他の感覚についても過敏なことが多く、心が休まる暇もありません。
今回の記事では、気持ちが分かることに対し認識ごと変え、「気持ちが分かるから苦しい」という囚われから解放する方法を書いていきます。
人の気持ちが分かり過ぎる対策
人の気持ちが分かり過ぎることへの自己認識を変えます。
お勧めは以下の2通りです。
- 人の気持ちが分かっても自分とは関係ない
- そもそも人の気持ちは分からないものだ
「いやいやいや、人の気持ちと自分が関係ないなら対人関係はどうなるの?」と思われるかもしれません。
人の気持ちが分からないについても、「分かるもんは分かるんだ、分からないならこんなに苦労はしていない」と思われるでしょう。
後に詳しく解説を書きますが、
- 人の気持ちが分かっても分かる苦労をしなくても良い
- 人も気持ちが分かるという苦しみを体験しなくても良い
という意味でもあります。
上記の内容で怒りやイラっとした感情を覚えた場合、「人の気持ちが分かる」ことへの観念そのものが苦しみに繋がっていると思われます。(それだけ気持ちが分かることへの苦労があった結果でもあります)
気持ちが分かっても自分とは関係ない
アドラー心理学で課題の分離というものがあります。
「自分の課題」と「他人の課題」を分けて考え、人の課題まで背負いこむ必要はないというものです。
例を書きます。
職場で同僚の機嫌が悪かったとします。そこであなたが「具合悪いの?大丈夫?」「何かあったの?」など同僚の機嫌を取るべきかどうか、について考えます。
同僚の機嫌が悪いのを何とかするのは、あなたの課題でしょうか?それとも同僚自身の課題でしょうか?
同僚本人の課題ですよね。
この場合、
- 機嫌が悪いのは同僚の課題
- (同僚の機嫌に関わらず)職場で担当の仕事をするのがあなたの課題
です。なのであなたが同僚の機嫌を取るのは他人の課題への介入です。
行動心理学でオペラント条件付けというものがあります。
- 良いことをすれば良いことが返ってくる→宿題をすれば褒められる
- 悪いことをすれば悪い結果になる→いたづらをして叱られる
という条件を付ける躾です。
犬の「お手」はお手をするとおやつが貰えるというオペラント条件付けです。
上に書いた、機嫌の悪い同僚の例で書きます。
同僚が機嫌が悪い態度をとったのであなたが気を使ったとします。
思いやり気遣いをされるのは良いことです。
なので、機嫌が悪い(良いこと)から思いやってもらえた(良いこと)だという躾をあなたは同僚に対しおこなったことになります。
機嫌を悪くしていれば思いやってもらえると学習させた、ということです。
これって同僚に対し失礼な行為ではないでしょうか?
課題の分離やオペラント条件付けの例を見ても、相手の気持ちが分かっても関係なく自分のやるべきことに集中するのが思いやりになります。
そもそも人の気持ちは分からない
「いや、分かるから!」という心の叫びが聞こえてきそうです。
相手の気持ちを分かった上でのこちらからの発言や行動で、相手が想定内の言動をする(例:言って欲しい発言をすると喜ぶなど)のは、人の気持ちが分かっているからではないのか?と思われるかもしれません。
たしかに人の気持ちは分かります。ですがあくまでも人の一部であり、現時点のものという限定された範囲です。
気持ちとして意識化されているものはその人の中の極々一部です。あることに怒っているようでも実は幼少期の恐怖体験に連動した自動思考から発生したのかもしれません。
喜んでいるようで、単に理想の自分を演じているだけのようで、過去の再体験を繰り返して悲しんでいる人なのかもしれません。
未来には価値観が変わる可能性もあります。その場合今のその人の気持ちは未来のその人にとって違う意味を持ちます。その時のその人の気持ちを思いやった言動が、未来から見ると「嫌なことされた」「ばかにされた」と変わるのかもしれません。
人って結構心変わりもします。
ここまでを含んで考えれば、人の気持ちは分からないということになります。
人の気持ちは分からないのだから、人の気持ちを予測してあれこれ気を使う必要はないということです。
今感じている人の気持ちらしきものは、合っているのか間違っているのかも分かりません。
絶対間違っているなら逆張りもできるかもしれませんが、間違っているかも分からないので、とにかく分からないのです。
なので、人に対して無意味に使っていたエネルギーを自分のために使ってください。
その方が結果的に人のためになります。
まとめ
- 人の気持ちが分かり過ぎることへの対策は、人の気持ちが分かる苦しさへの認識ごと変える
- 人の気持ちが分かっても関係ないのは
- 相手の抱えている課題への介入になるから
- オペラント条件付けという躾になるから
- そもそも人の気持ちが分からないと言えるのは
- 状況や気分によって気持ちは変わる
- 心変わりした時、あなたの思いやりもいらぬおせっかいに変わることがあるから