【鬼滅の刃】愈史郎はなぜ珠世の絵を描き続けるのか?

感想と感覚
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ネタバレ注意!

愈史郎が画家になり、亡くなった珠世の絵を描き続けているという話を知った時、

「分かる!」

と思いました。

この「分かる」は、私も同じことをするという意味よりも、どうしてその道を選んだのか理屈が分かるといったニュアンスです。

受信型と送信型(エンパスとエルゴン)の感覚の違いの点から、愈史郎の気持ちを考察したいと思います。

鬼滅の刃を簡単に

主人公の竈門 炭治郎(かまど たんじろう)が、鬼にされた妹ねず子を人間に戻すため、人を救うために、人を襲う鬼と戦っていく話です

鬼を倒すための組織、鬼殺隊(きさつたい)に入隊し、鬼の始祖である鬼舞辻 無惨(きぶつじ むざん)を倒していくことを目指します。

珠世(たまよ)とは?

鬼にされた人を人間に戻す薬を研究している医者です。着物姿の似合う美しい女性ですが、鬼舞辻無惨によって鬼にされています。

鬼であることを世間に隠し、少量の血を摂取して生きています。
無惨に追われているので、医者としての治療をしながらも愈史郎と共に隠れて暮らしています。

愈史郎(ゆしろう)とは?

瀕死の状態を珠世に救われました。

命を救う方法として鬼になっています。人を喰らう代わりに少量の血を飲んで生きています。珠世に完全に心酔していて、全てにおいて珠世のために生きています。

視力に関する術(血鬼術)を使い、札を渡すことで炭次郎にその力を分けあたえていました。

鬼滅の刃21巻の表紙は珠世と愈史郎です。

愈史郎=受信型

愈史郎はかなり分かりやすい受信型だと感じました。理由は以下の2つです。

1.瞬間的な変化

受信型の特徴として分かりやすいのが瞬間的な変化です。

送信型なら徐々に変化しますが、受信型は何かがのり移ったかのように一瞬で変わります。

珠世に対するものと、他の人への態度は一瞬で変わりますが、これが受信型のものです。

例1)炭次郎を怒った顔で投げた愈史郎。珠世にとがめられると正座してキリッとした顔で「投げたのです珠世様殴ってません」

例2)鬼が襲って危機の時に炭次郎が戦っていました。「珠世様。あいつらをおとりにして逃げましょう」(珠世びっくり)「冗談です!」

例3)ねず子に対して「鬼じゃないかその女は しかも醜女だ」(※注 ねず子は美少女です)
珠世に対して「怒った顔も美しい…」「珠世様は今日も美しい きっと明日も美しいぞ」

変わり身の早さは鬼滅の刃キャラの中でも一番ではないでしょうか?

他にもそんなキャラはいますが、ここまで流れるように瞬発的な感じとはちょっと違います。受信型の変化は一瞬です。さっきまでのことは「なかった」ぐらいの勢いです。

2.1つのものへの没頭度

受信型が全力で没頭した時、それが頭を占める割合は、100%どころではなく120~150%ぐらいになります。時空をも超える全力集中です。

特に愈史郎は「人のために生きる魂」かつ「珠世のため」と決めています。なので全てが珠世基準で世界が成り立っています。

送信型の人が「1つの事で頭が一杯」な時でも、受信型からすればその割合は80~90%ぐらいです。それくらい受信型が非常識レベルで没頭するということでもあります。

その理由として、時に対する概念の違いというものがあります。

受信型の「時の経過」は完成した一枚絵の積み重ねです。セル画に近いものかもしれません。動いているように見えて一瞬の変化の連続だと認識しています。

送信型の「時の経過」は、動きによって過ぎる動画のようなものです。

一瞬で過ぎる一枚絵の連続は、かなりの情報量です。それが見えるくらい集中しています。

愈史郎の様子からも、それぐらい珠世に没頭している感じですよね。

愈史郎は何故珠世の絵を描き続けるのか

珠世に会うためであり、珠世と共に時を過ごし続けるためです。

珠世の絵を描くことでそれが叶います。

珠世と共に過ごしていた時のように、ありありと存在が感じられ、一緒に居る時のような気持ちになれる方法が珠世の絵を描くことです。なので描き続けます。

受信型の時の経過はセル画のような、完成した一枚絵の積み重ねと書きました。その一枚絵は一瞬ですが、同時に永遠も内包しています。時の概念がありません。

動画ならそのまま流れていく場面が、一枚絵ならずっとそこに在ります。

動画も一時停止したり、そのキャプチャを飾れば同じでは?と思うかもしれません。

ですが動画の一時停止は、続きが再生されることが前提の静止画です。その手前にも動きがあったことも含んでのもので、あくまでも動画の一部分です。

完成した一枚絵は、それで完結・完成されています。

「一瞬の永遠」「完成された一枚絵」とは

原始仏教の理論が関係します。
諸行無常という言葉があります。簡単に書けば「時間という実態はない、変化していくプロセスにメモリをつけたものが時間という概念だ(その代表例が時計の時間変化)。その中で「物は」一瞬一瞬で変化し続ける、川は常に流れ続け常に違う水に変わる様に、心も体も止まることなく変化している」というものです。

この視点を変えると、時の概念を超えた「一瞬」という確かに存在していたものがあります。アニメは人物が動いているように見えて、セル画という絵が一瞬で入れ替わっています。なので動くアニメキャラは存在しません。ですがセル画は存在します。

その一枚絵は珠世の全てでもあり、その全てが無限に愈史郎の中に存在しています。

その一枚一枚を、絵に描くことで再現しています。

描き上げた絵を見る時に珠世に会え、絵を描いている時に珠世と共に過ごせます。

「死なないでくださいね 珠世さんのことをずっと覚えていられるのは愈史郎だけです」

という炭治郎の言葉もあります。

愈史郎は人のために生きる魂の持ち主です。

人のために生きる魂は、「自分のため」の時はあまりやる気が出ません。それが「人のため」と思うと体の底からエネルギーが湧いてくる質の魂です。

「あなたが生きるのは珠世さんのためですよ」と言われたからこそ生き続けられます。特に愈史郎の世界観は「珠世のためかどうか」が全てなのでそうなります。

炭治郎も同じ「人のために生きる魂」です。

だから、どの言葉が愈史郎の生きる気持ちに繋がるのかが分かったのだと思います。

受信型:送信型 = 3:7
人のため:自分のため = 2:8

という割合なので、愈史郎の魂は少数派ですね。

まとめ

生きている側が亡くなった側を想っているというのが、犯した罪の軽減になるという考えがあります。

これだけ想われているということは良い人だからですよ、なので減刑してくださいね、といった感じです。

お葬式や供養をしっかりするもの、このような意味がありますよね。

人を喰ってしまい、取り返しのつかない罪を犯したとされる珠世ですが、愈史郎の想いによって、いつか他の亡くなったキャラと同じように、幸せな転生もあるのかもしれないと、そんなことも思っています。

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