「良縁」がどういうものか分からなければ、出会えません。
さらに言えば、良縁は出会うよりその後どう作るのかが大切です。
縁に対し、良いものに育てるのか、悪いものにするのか、切ってしまうのか、考え方や言動によって変わってきます。
今回の記事では、良縁とは何かについて書いていきます。
縁(えん)とは何か?
つながりを持ち、影響を受ける関係です。
お互いに繋がっている場合と、一方的な場合があります。
家族、友達、同僚など、お互いが知っていて、影響を与えあいます。
一方的なものでは、俳優や歌手、作家などで、受け手のみが影響を受けます。もちろん売り上げ、評判、反応などで影響を与えますが、対個人という括りではありません。
この記事では、お互いが影響し合う縁について書きます。
仏教での縁(えん)
因縁生起(いんねんしょうき)を略して縁起(えんぎ)と呼びます。
ものごとは、因果応報という、結果があればそれに対して原因があるという考えです。
目の前にあるものや起きた出来ごとは単純な結果ではなく、何かの原因とつながっています。
逆にその原因がなければ、今起きていることもなかったかもしれません。
人生はこのようなご縁の連続で、それに感謝し良いご縁を紡いでいきましょう、というのが仏教の教えです。
良縁の本当の意味
勘違いしがちな「良縁」とは?
良縁として代表的なものとして、結婚相手と就職先の2つを例に挙げてみます。
この2つは、特に人生を大きく左右する上に、長い付き合いにも成り得ます。
結婚相手ならば、良縁は良い相手との巡り合いだとおもいがちです。
女性が望む良い相手の一例として
- 高収入
- 専業主婦で良い
- 家事をしてくれる
- 休日にはどこかに連れていってくれる
- やさしくて我が儘をきいてくれる
男性が望む場合は、
- 共働きで家事を完璧にこなす
- 自分の収入を追い抜かない範囲で高収入
- 美容品にお金を使わず綺麗にする
- 男側の親戚に尽くす
- 常に自分を優先してくれる
ような人の場合があります。
良い就職先とは、
- 給料が良い
- 休日が多い
- 自分を尊重してくれる
- 仕事は楽だけれどやりがいがある
- 周囲に凄いと言われるような企業か職種
かもしれません。
良い従業員とは、
- 安く雇える
- 一人で二人分以上働く
- 外注するようなものもこなせる技術の高さ
- 残業や休日出勤はサービスでする
- 仕事を最優先する
なのかもしれません。
(人によって価値観が違うので、これらはただの一例です)
並べてみると、お互いが都合のいいことを求めていると分かります。
もし上に書いたような良縁に恵まれれば、その生活にあぐらをかきます。ここまで順風満帆ならば、魂ばかりか体まで腐っていきそうです。
ただ、堕落します。堕落するような縁は、はっきり言えば悪縁です。
人の無意識では、精神性が高まり成長することを重要視します。なのでこれらは悪縁とさえみなされます。
本当の良縁とは?
ブラック企業と言われるような場所でも、そこに就職して背負った苦労が成長につながれば、それは良縁と見なされます。
そこで充分成長出来れば、次の職場に移るようなこともおこります。
結婚したものの反りが合わず喧嘩を繰り返しても、改善点を見つける、お互いの良い所を見るなどの努力が出来るようになれば、人の器も大きくなり成長しています。
努力で良縁に育てた形です。
大きな被害に遭い、ボロボロになるような縁でも、その後失敗を糧に成功する場合があります。この場合、悪縁を結果として良縁に変えたことになります。
良縁で出会う良い人とは、都合の良い人ではありません。
苦労すれば成長すると言っても、自己犠牲をして尽くすことをお勧めしません。自分をないがしろにするような状態は良縁にはなりません。
良縁に出会う方法は?
「何をしてもらうか」ではなく「何をするか」を考える
何をしてもらうか、自分にとってのメリットは何なのか、という基準で出会いを求めると、受け身になります。
積極的に見えても、相手の行動を起点にしている限りは受け身です。
探す行動そのものは積極的でも、思い通りにいかなければ相手のせいにします。人のせいにするというのは、問題を人に委ねるのと同じです。
人は変えられない、変えられるのは自分だけという観点の元、何を出来るかを考える癖をつければ楽になります。
何が出来るかを考えれば、あなたに対し何かをしてくれるような縁と出会えます。
その結果、良縁に恵まれるようになります。
繰り返しますが、自己犠牲をして尽くすのは良縁ではありません。自己犠牲でない範囲で、出来ることをするのがポイントです。
努力の量と出会いの質は比例する
出会う相手はあなたの鏡と言われます。割れ鍋に綴じ蓋と言われる場合もあります。
同じ道を進み続けるためには、同じくらいの努力が必要です。
仕事をしっかりやっていけば、条件の良い部署に異動しやすいなどが、努力の量と出会いの質の例です。
このような話を聞いたことがあります。
良い大学に行くために毎日コツコツ勉強している女子グループに対し、勉強をあまりしない派手な女子グループの子が
「私たちは良い大学に行かなくても高収入の人と結婚すればいいから勉強しなくてもいい」
ということを言ったそうです。
偶然聞いていた先生が
「あなたたちはその高収入の男性と何処で出会うの?この子達は行った先の大学で出会うだろうけれど」
と、返したそうです。
これも、努力の量と出会いの質の関係を指すものだと思いました。
徳を高くする
自分を高める努力をしていれば、自然に徳が貯まります。
徳の量が大きく違った者同士は、縁が薄れる、切れるような状況になってきます。これは法則とはっきり言えるくらいはっきり表れます。
急に周囲の状況が変わったり、関係する人が入れ替わった時は、自分の徳が十分に増えたか、逆に減り過ぎたかのどちらかにあてはまります。
徳とは、良いエネルギーのことです。人の役に立つような良い行いをすれば貯まります。持っている徳の一部を消費して願いを叶えます。
良いエネルギーは同質の良い物、人、状況を呼び寄せます。望みを叶える為には、貯めた徳が必要です。
なので、徳を貯めていると、良縁に恵まれやすくなります。
まとめ
縁を良くするためには努力が必要ですが、どちらか一方の努力だけでは成り立ちません。(自己犠牲の元なら可能ですがお勧めしません)
努力して良くなるようにしているのに、それにつけこまれて苦労が増える一方な場合もあります。それは自分の徳と場の徳が釣り合っていないので、離れることも検討してください。
下の記事に、徳を積んだ人が低い場に居れば起こることについて書いています。