強い怒りを忘れる方法-根本的な解決法は?

心を楽にする考え方
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こんにちは。くまの(Kumano@Rpgmg)です。

思い出すだけで心を乗っ取られるような怒り。

少しでも考えてしまえば体が熱くなり心は絶望し、冷静でいられなくなる強い怒りがあります。

そのような怒りを忘れる方法はあります。

ですが簡単なものではありません。時間もかかります。

それでも、あの絶望的な、絶対に消えないであろう怒りでも、忘れる方法は存在するのだということだけでも知ってほしくてこの記事を書きました。

「そんなのは綺麗ごとだ」
「なんで嫌な思いをした自分が努力をしなければいけないのだ」
「そんなことが出来れば苦労しない」

と思う人もいるかもしれません。

それでも、この情報を読んでいただくことで内容を無意識に記憶してもらえれば、時が来た時の選択肢の1つになります。選択肢は多い程有利になります。

この方法を実践すれば驚くほど運がよくなるのでお勧めです。

長期間の虐待など、長い期間をかけて溜まった怒りの場合は一度に忘れることは出来ません。ですが少しずつ対処していけば苦しみは確実に減っていきます。

記事の内容
  1. 「記憶」と「記録」の違い
  2. 怒りを忘れる方法は記憶を記録に変えること
  3. 怒りを忘れるために気が済む出来事が必要
  4. 気が済む出来事に気が付く
  5. 気が済む出来事を自分で作る
  6. 怒りを忘れる3つのメリットは?

怒りを忘れる=記憶を記録に変える

記憶と記録の違い

怒りを忘れるといっても、出来事そのものを忘れるというわけではありません。

思い出すと苦しみや苦痛を伴っていたものが「単なる事実」という認識に変わる、つまりその出来事に対する「怒り」を忘れるという意味です。

人が覚えているものは、「記憶」と「記録」に分けられます。

記憶とは「事実+感情」

記憶=電車で足を踏まれ、痛くて腹が立った(事実+感情)

最初は記憶という、事実に感情がくっついた状態で頭に残っています。

○○なことがあった+ほっとした、良かった、嫌な感じがしたなど、感情の大小は違ってもなんらかの感情が伴った状態です。

電車で足を踏まれたなら「めっちゃ痛くて腹が立った!」という感情とともに記憶になります

これを、感情という半券が切り離される前の、未使用のチケットと考えてください。

記録とは「事実」

記録=電車で足を踏まれて痛かった、あの時は腹が立ったなぁ(事実)

足を踏まれて腹が立ったけれど、踏んだ人がものすごく謝ってくれた、このことを人に話して慰めてもらった、ストレス解消にカラオケに行ってスッキリしたなど、怒りに対し「気が済んだ」状態になったとします。

そうなった時、チケットの半券部分である感情が事実と切り離されます。

これを、感情という半券が切り離された後の、使用済のチケットと考えてください。

怒りを忘れるというのは、未使用のチケットを使用済チケットにすることです。

半券が切り取られるのは何かと引き換えです。

現実のチケットでも、映画を見た、コンサートに行った、テーマパークに入ったなど、その時に半券が切り取られます。

なので何かに腹を立てている時に

「そんなことで怒るなんて」
「いいかげん許してあげなさい」

と言われた所で半券は切り取られません。そんな言葉で気が済むわけがないからです。

怒りを忘れる具体的な方法

チケットの半券が切り離される出来事の例

簡単な例を書いてみます。

どうしてもほしい商品があって店に買いに行きました。ですが売り切れていました。

「せっかく買いにきたのに!」と、腹が立ちます。

どうしても欲しかったので、行ったことがない店に買いに行きました。

そうしたら、その商品が特価で売っていた上に、自分の好みに合う別の商品にまで出会いました。もう常連になりたいほど良い店の発見です。

最初に行った店が売り切れでなければこの店には行きませんでした。

あの店で売り切れていて良かった!そうでなければこの店の発見はなかった!と、怒りどころか喜びの気持ちにさえなっています。

  • 嫌なことがあった時、帳消しになるような良いことが起こる
  • 損害を受けた時、充分な補填を受けられる
  • 失礼なことをされた時、しっかりとした謝罪をされる

など気が済むような出来事があれば、チケットも使用済になり怒りを忘れられます。ですが世の中は不条理なことが多いのでそう簡単にはいきません。

なので

  • チケットの半券を切り離す出来事に気が付く
  • チケットの半券を切り離す出来事を自分で作る

の2通りの方法で怒りを忘れるようにしていきます。

チケットの半券を切り離す出来事に気付く

例えば、付き合っていた恋人に二股をかけられこっぴどく振られてしまったとします。

しばらく落ち込んでいたけれど考えるのも辛くて、新たな趣味を始めて趣味に仕事に忙しい日々を過ごしていた。

そうしているうちに趣味がとても楽しくなり、振られた痛手も和らいできた。

あの恋人と付き合ったままならこの楽しさには出会えなかったと気が付けた時、チケットの半券が切り取られます。

辛い思いをしたからこそ分かる世界や出来ることがあります。

死に物狂いの体験をしたからこそ、能力的なものに目覚めることがあります。アニメのエピソードのようでもありますが、トランスパーソナル心理学やインテグラル理論でも言われていることです。

いつのまにか身に付いた特技のようなものに気が付き、その個性を活かせた時にも半券が切り取られます。

チケットの半券を切り離す出来事を自分でつくる

あの嫌な事があったからこそ良かった、と言える出来ごとを自分で作ります。

例えば

  • 家庭で虐待され続けたため、まともに人と接するのも怖い
  • 学校でいじめに遭い、不登校になった
  • 職場でパワハラに遭い、退職せざるをえなかった

など、理不尽な目に遭い、自分の将来を潰されたという怒りがあります。

あんなことさえ無ければ、今はもっと安泰に暮らせていたのにと思えば怒りで震え、一生消えることはないという絶望感さえあります。

それでも、この苦しみがあったから、乗り越えたからこそ得たものがあるというものを持つことが、チケットの半券を切り離す=怒りを忘れる方法 です。

恨みを相手にぶつけるような復讐ぐらいでは、この強い怒りの半券を切り離すのには不十分です。

1つ例を挙げます。

共同で開業したのに、パートナーに裏切られ金銭なども持ち逃げされ全てを失ってしまった。何年も準備し努力していたものが一瞬でなくなったとします。

当然裏切ったその相手に対し強く恨みます。思い出せば怒りで頭が真っ白になるかもしれません。

ですが、その悔しさをバネにして死に物狂いでやり直し成功を手にすれば「むしろ裏切ってくれてありがとう」という気持ちになります。

簡単に書けば、幸せになることが最大の復讐です。

そんなことが出来れば苦労しない、そんなに強い人間ではないと思われるかもしれません。

徳とカルマの理論で考えてみます。

徳とカルマの大小はあっても、誰もが徳とカルマの両方を持っています。

  • 徳:良い心がけや行いで貯まる良いエネルギー。良い出来事が起きる
  • カルマ:悪い心がけや行いで貯まる悪いエネルギー。悪い出来事が起きる

裏切った相手は、あなたのカルマも一緒に持ち去っています。

一方で、裏切られてもやり直そうという努力をすれば大きな徳が得られます。

カルマが減り徳が増えるので、運が味方になり成功の確率があがります。裏切られてもやり直すという強い思いはシンクロニシティ‐意味のある偶然を引き寄せます。

強い怒りを忘れるメリット

ストレスが減る

怒りによって放出されるホルモン、たとえばアドレナリンノルアドレナリンコルチゾールなどの過剰分泌は体の健康を蝕みます。

自律神経も乱れ、疲れやすく気が休まらない状態になります。

他人への不信は自分不振にも直結するので、自責と他責を心の中で繰り返します。

この状態が少なくなれば、どれだけ生きやすく心が楽になるかということです。

運が良くなる

運が良くなるというより、強運の持ち主になれます。

自分で実感するだけでなく、周囲からも「本っ当に運が強いね」と言われるほどです。自分が信じられなくても自分の運は信じられるという状態になります。

これは、不条理を乗り越えたことによる「徳」の効果です。

上にも書いたように、不条理を与えた相手は同時にカルマ(不運の元)を引き受けてくれています。その上で、乗り越えた結果相手のカルマを「忘れる=許す」のだから、ものすごい徳になります。

能力が開花する

発達心理学という人間の成長を理論化したものがあります。発達理論を解説しているものの1つであるインテグラル理論では、人の成長の前に試練が訪れると解説しています。

忘れられないほどの激しい怒りを伴う出来ごとは大きな試練です。

この試練は、インテグラル理論での「グリーン」「ティール」に至る過程のものと考えても差し支えありません。

  • 自分の価値観をくつがえすほどの衝撃体験
  • 全てを失うような出来事
  • 生死の保障もない危機的な状況

この試練に対する反応は3つあります。

  1. 気が狂う、精神崩壊する
  2. 悪の方向に進む、人生から逃げる
  3. 俯瞰(ふかん)能力を身に付け乗り越える

不条理を乗り越えたということは、「3.」の俯瞰力を身に付け、グリーンやティールの段階に至ったことになります。

この「レベル」は人口の1%ぐらいしかいない、特別な気付きや閃きを得る段階です。なので能力が開花しています。

まとめ

  • 記憶とは事実+感情(足を踏まれて腹がたった)
  • 記録とは単なる事実(足を踏まれた、あの時は腹がたったなぁ)
  • 怒りを忘れるとは、気が済むような出来事があり感情と事実が切り離されること
  • 怒りを忘れる方法
    • 気が済むようなことが起きる(謝罪や補填など)
    • 気が済むようなことに気付く(今の幸せはあのことがあったから)
    • 気が済むようなことをおこす(怒りをバネにして成功する)
  • 怒りを忘れるメリット
    • 心と体が楽になる
    • 運が良くなる
    • 才能が開花する

悲観主義は気分によるものであり、楽観主義は意志によるものである。およそ成り行きにまかせる人間は気分が滅入りがちなものだ-アラン「幸福論」

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