ネガティビティ・バイアスの「しくみ」を知り悲観癖から離れる

心の話
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人間の脳は、嫌なことほど記憶に残るように出来ています。

このような防衛反応は生きて行く上で必要です。必要ですが、気付かずに過剰に防衛してしまうと、心が苦しくなります。

今回の記事では、人間の防衛反応の1つであるネガティビティ・バイアスについて書いていきます。

ネガティビティバイアスから離れることで、やりたいことを行動に移したい、もっと楽しく日常を過ごしたいと思う方は是非読んでください。

記事の内容
  • ネガティビティバイアスとは、悪いことだけを思い出す脳の癖のようなもの
  • ネガティビティバイアスのデメリットは、悪いことや欠点ばかりが目に止まるので
  • ネガティブ思考は悪い方向に考えるくせ、ネガティビティバイアスは悪いことしかないという脳の思い込み
  • ネガティビティバイアスから離れるためには、脳を鍛えなおし、脳の構造を変えていく。具体的にはシナプスを強化する(シナプスの可塑性)

ネガティビティ・バイアスとは?

認知)バイアスとは、人が起こしやすい勘違いや思い込み、偏見のことです。認知バイアスによって非合理的な判断をするなどの弊害があります。

人の心のしくみとして、良い記憶よりも嫌な記憶の方が残りやすいように出来ています。何かを判断する時にはポジティブなものよりもネガティブな情報の方が優先されます。

生きるためには危険を避けなければいけません。なので嫌な記憶が残りやすく、危険なものを避けることが重要視されます。

何かをする時に、良いことよりも嫌なことの方をより思い浮かべる、思い出すといった感じです。

このような心理的現象をネガティビティ・バイアスと言います。

そのおかげで、技術が進歩し、生活が快適で安全になっているという面があります。その一方で、人がストレス、不安、孤独感を抱え続ける原因にもなります。

記憶もまた現在の体験である

ケン ウィルバー(インテグラル理論創始者)

という言葉もあるように、過去の記憶であっても、思い出しているのは現在の自分です。なので心がつらくなります。

ネガティビティバイアスを簡単に書くと、

良いことも悪いこともあった中、悪いことだけを思い出している状態で、「自分には悪いことしかない!」という勘違いをする癖です

そしてその勘違いを前提にするので、間違った判断をしてしまうといった問題が起こります。

「ネガティブ思考」と「ネガティビティバイアス」の違い

ネガティブ思考が悪いわけではありません。

慎重に考えることでもあり、危機管理やリスク回避のための事前準備に役立つので、むしろないと困るものです。もちろん限度はあるので、ネガティブ過ぎるのは困ります。

一方、ネガティビティ・バイアスは、思い込みです。悪いと思い込んで何も出来ない、しないようになります。

なので

  • 慎重に何かをするためのネガティブな考え=ネガティブ思考
  • 何も出来ない・しない状態に陥るネガティブな考え=ネガティビティバイアス

という違いがでてきます。

ネガティビティ・バイアスから離れる方法

悪いことばかり考える癖が原因なので、それを治していきます。

意識して幸せを噛みしめる

普通に過ごし、何かを考えていれば、良いことよりも悪いことが頭の中を占めてしまいます。

なので良い出来事があった時には、何度も何度も、「嬉しかった」「幸せだな」と思い返す習慣をつけるようにしてください。

短い時間でも良いので、回数を多くするようにしてください。

「ネガティブな思考回路の癖」が、ネガティビティ・バイアスの原因です。その癖を意識して直す方法がこの「意識して幸せを噛みしめる」ことになります。

寝る前に、その日にあった良かったことを思い返すという方法もおすすめです。

シナプスの強化

シナプスとは、神経情報の出力側と入力側の間にある、情報伝達のための接触構造の事です。

神経細胞は脳の中で情報を信号で伝えています。神経細胞の間につなぎ目をつくりその役割を果たします。

シナプスの神経系が太くなると、あらゆる情報がそこを通りやすくなります。

親に愛されないで育つと「愛されていない」「要らない子」というシナプスが成長させられます。

なので大人になって別の情報が通っても拒絶の意味に変換されます。

例えば、頭痛で表情が暗い人を見ただけで、「自分が悪いから不機嫌なんだ」と思い込むような感じです。

幼少期に周囲が与えた悪い情報、たとえば毒親が「お前は無価値」だと言い続ければ、それを聞かされた子どもはいつまでたっても「自分は無価値」という思考回路にいます。

それは、自分はダメだという世界観の中で生き続けている状態です。

毒親の呪縛から抜けにくいのはそのためです。脳のシナプスから、毒親の思い通りのしくみに作られています。

ですが、良い事を思い返したり考えたりを繰り返し、良い方向にシナプスを育てていけば幸せな思考回路を持てるようになります。

良い未来をも想像する

幸せを意識して噛みしめ、シナプスが良い方面に育てる事で、過去にあったことについて「悪い思い込み」がなくなってきます。

その状態に慣れてくれば、その次は、良い未来を予想・想像していきます。

物事を成功させるための努力は必要です。ですが、準備・行動を終えたのなら、後は成功を待つだけです。

その時に「どうせ失敗する」という考えではなく、成功のイメージを持つようにします。

成功のイメージを持つ方が実際にそうなりやすいので、これに慣れてくれば成功パターンに入っていけます。

何よりも、準備や行動の度に嫌なことを思い出さずにすむので、心が楽になります。

コツは無意識に落とし込む事

意識して幸せな発想が出来るようになっても、ついつい悪い方向に考える癖がでてきます。

悪い思考が浮かぶたびに、意識して良い思いに変換する作業が続きます。

そのうち、自分はいつまでもネガティブ思考でダメだなぁ、と思うようになってきます。

つい悪い発想をしてしまうのは、無意識に良い思考の癖を落とし込めていないのが原因です。

幸せな思考回路は「習慣」です。

なので、何かを習慣付ける作業をしていると思ってください。そして、習慣化にかかる期間は、45日から90日くらいです。苦手な物ほど日数がかかります。

「やっぱり駄目なんだ→良い思考へ訂正」という思考の変換癖をつけるだけで、45日はかかります。

最初から良い発想が浮かぶようになるのには、1年かかることも普通にあり得ます。

ネガティビティ・バイアスという本能に打ち勝つ習慣付けなので、直ぐには出来なくても当たり前と思って下さい。

ですが1年間その習慣付けを頑張れば、その後が楽になります。

まとめ

  • ネガティビティ・バイアスは「悪いことしかない」という勘違い
  • 思考の癖なので、その癖をなおすことで離れられる
  • 癖なので、直るまで期間が必要

無理にポジティブ思考になろうとすると苦しいので、良い出来事を心の中で大切にすることから始めるのをおすすめします。

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