これは初代デグーの話です。
家の初代のデグーのチョコは、病院で真菌症の診断を受けたことがあります。その時のことを中心に書いていきます。
デグーのハゲの原因
自傷行為によるもの
デグーは強くストレスを感じると、手の毛をむしったり耳を必要以上に掻いたりしてハゲを作ることがあります。激しくケージかじりをして、その時に皮膚に当たったあごや鼻あたりがハゲる事もあります。
(必要以上に掻くのはストレスの他、皮膚病やアレルギーでも見られる行動です。自傷行為と決めつけずよく観察し、必要なら信頼出来る病院に行ってください)
この場合の病院で出来る治療としては、皮膚に傷がある場合の抗生剤くらいなものです。根本の原因になるストレスの原因を見つけて取り除いてあげるのは飼い主さんしか出来ません。
自傷行為をやめてくれば、1週間くらいで少しずつ毛が生えてきます。
換毛期━毛の生え変わり
鼻あたりに、泥棒ヒゲのような黒い輪(デグーの毛の短い部分は黒く見えます)が出来て、それが段々体の後方に移行していくような形での生え変わりが多いです。
ダニによるもの
ダニが寄生することで体の一部がハゲます。この場合は小動物用のフロントラインみたいなのがあるので(名前を聞いたのですが忘れてしまいました)それで駆除出来ます。
アレルギーによるもの
砂やホコリの他、牧草でもアレルギーの症状をおこす子がいます。
もともとの体質なら仕方がありませんが、ホコリなどのアレルギーはケージ内を清潔に保ったり牧草の粉をふるって使う事で発生を防げる可能性があります。床材の木のチップがアレルゲンになる事もあるそうです。
真菌や他の菌による皮膚病
デグーの体が弱っていたり、湿気が多い環境で暮らしていることで感染します。お迎えしたばかりの子でかかってしまった場合は、元々持っていた可能性が高いです。
皮膚にいる菌に応じた塗り薬や飲み薬での治療になります。
家のデグーの真菌症の治療と治療費
家のデグーが真菌症と診断されるまで
食餌を摂ることも出来なくなった初代デグーは毎日動物病院に点滴に通っていました。
1ヵ月ほど通ったあたりで、ペレットも食べられるようになりました。
点滴をする日も毎日ではなくなり状態も少し落ち着いてきた所で、チョコを診てくれている先生から
「ここまで体が弱っていたのなら、抵抗力が落ちているので真菌症にかかっている可能性が高い。その治療が出来るまで回復してきたので真菌の検査をしてはどうか」
という提案があったのでお願いしました。
検査は、真菌培養検査といって真菌用の培地を使用した方法で行ないました。
(試験管の中に真菌の栄養になる寒天(培地)があり、そこに真菌症の疑いがある部分の表面を削ったものを植え込みます。それを真菌が育ちやすい温度の中(孵卵器)に入れて真菌が育てば陽性、育たない(=真菌がいない)なら陰性になります)
検査結果がわかるまで10日かかる事の事でした。チョコの場合は残念ながら8日程で培地の中に真菌が確認できたので、8日後に真菌症にかかっているという診断が下りました。場所は耳の付け根あたりでした。
病院での治療の甲斐があって生死を彷徨う状態から、小さなケージで過ごせるまでに回復したチョコの写真です。回し車の上でおやつを食べています。
デグーの真菌症の治療
真菌症にかかった場合は、塗り薬と飲み薬の2通りの治療があります。チョコの場合はまだ体が弱っている状態だったので、飲み薬は無理だという判断で、塗り薬での治療になりました。
抗生物質の塗り薬はすでに処方されていたので、そこに真菌用の塗り薬を半々に混ぜての使用になりました。
これ以上真菌が広がらないように、幹部の外側から内側へ塗っていくように指導をうけました。
チョコの真菌症は本当に初期のものだったので、1ヶ月もするとほぼ治りました。薬は2ヶ月程塗り続けました。
飲み薬での真菌の治療がきついというのは人間の治療を考えると解ります。人間の水虫も真菌症の1つなのですが、大体は塗り薬が処方されます。爪水虫や、余りにも広範囲の水虫で塗り薬での治療が難しい時にのみ、飲み薬での治療になります。その飲み薬の治療は肝臓の検査が義務付けられているものもあります。ただ飲み薬のほうが確実に治りやすいので悩ましいですよね。
デグーの真菌症での動物病院でかかった費用
チョコは真菌症以外の治療も受けていたので、その中で真菌症のみの費用を抜き出すと
真菌検査 4000円
真菌用塗り薬 1500円
の、計5500円でした。
まとめ
真菌症は、飲み水で体が濡れたり、ケージ内の掃除不足で尿が体に付くなどの湿気が原因でなることがよくあります。
デグーちゃんの体が濡れやすい状態ではないか確認してあげてくださいね。
この初代の子はベタ慣れデグー過ぎるあまり元飼い主に飼育放棄され、体はボロボロで食餌も摂れない状態でした。