「共感」と「感情移入」の違い

エンパス・HSP
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共感と感情移入の違いが分かれば、エンパスとエルゴン(受信型と送信型)の違いも分かります。

相手の感情が分かる=自分のことのように感じる、ではありません

エンパス(受信型)は、情報を受取り共感します。

エルゴン(送信型)は、感情を相手に移し入れ感情移入します。

混同されがちな「共感」と「感情移入」について、違いやそれぞれの特徴を書いていきます。

ソフトクリームを食べている人を見て

  • 「美味しそう!」「甘くて冷たいんだろうな」→感情移入
  • 「甘くて冷たい!」「美味しくて幸せ~」→共感

です。

共感とは

英語で言えば、empathy(エンパシー)になります。

対象の状態を、自分のことのようにそっくりそのまま感じとります。相手の心や体の状態をそのまま自分の中に取り入れ、トレースするような感じです。

エンパス(empath)の語源はこのempathyで、共感力の高い人を指します。

外から入って来る感覚を受取るのには多くのエネルギーが必要です。

それに耐えられる力を持たない場合、疲れたり気分が悪くなるなどの症状が出ます。

goo辞書には、きょう‐かん【共感】について

他人の意見や感情などにそのとおりだと感じること。また、その気持ち。

と書かれています。

感情移入とは

対象の状態に対して、自分の気持ちを投げかける事です。その結果として何らかの気持ちを持ったり行動を起こしたりします。

英語で言えば、sympathy(シンパシー)です。

感情移入は、感情れると書きます。

このことからも、受信しているのではなく、自分の物を対象者に送信しているということが分かります。

アンテナのようなものを相手に飛ばし、情報を拾いに行っている状態です。

エンパスと違い、他者を自分の中に取り入れるわけではありません。なので通常はそれほど疲れません。

ですが、アンテナを四方八方に飛ばし「大丈夫なのか」「不便はないか」と気遣いするタイプの人は、気配りし過ぎて疲れる場合もあります。

goo辞書ではかんじょう‐いにゅう【感情移入】について

自分の感情や精神を他の人や自然、芸術作品などに投射することで、それらと自分との融合を感じる意識作用。

と説明しています。

共感と感情移入の違い

つらい状態の人に対して

共感

自分も同じような感覚になるので「つらい」「キツイ」といった状態になります。

それに対して何か反応を返す、返さないは、人によっても状況によっても変わります。

相手のその時の意識に合わせて何かをする(何もしない、も含みます)場合もあれば、無意識を拾って、先を見据えて行動する時もあります。

自分の事のように「つらい」と感じた結果、なんとか助けてあげたいと思います。動機は受け取った自分の中のつらさを解消することです。

他者になりきってしまい、自分との区別さえ難しくなるのが共感です。

感情移入

相手の「つらい」に対しての感想として、心や体が動きます。

「大変だったね」「つらかったんだね」「慰めてあげたい」といった感じです。

そして「自分だったらこうしてもらいたい」「この場合はこうすれば嬉しいはず」など、想像や予想を駆使して反応を返します。

人がつらいと察した結果、同情しなんとか助けてあげたいと思います。動機は湧きだすエネルギーを送ることです。

他者と融合していく気持ちになるのが感情移入です。

感覚・感情の感じ方

共感

全身が受信機のようなものなので、広く大きく相手からの情報を感じとります。何か気配を感じ取ってそれに注目するのが一般的です。

興味があるなどで自分から受け取りにいく場合は、感受性の全てをその対象に注ぎます。なので他のものは感じ取れないほど集中して受け取ります。

感情移入

興味がある、変化を感じた時など、自分が知りたいと思った時に感覚の一部を相手に伸ばして注ぐ感じです。視線を投げかけ様子を探るのが一般的です。

基本的に自分から受け取りに行くものですが、投げかけられたものに対しては、時には受け身で反応します。

疲れた時の理由

共感

受信型は感じた上に考える癖があります。この2つは大量の気力を消費します。

助けを出すのも、相手の無意識の望みを無視出来ず無理をしている場合があります。なので、感じた上に行動せざるを得なくなるので、どうしても疲れやすくなります。

感情移入

送信型はまず行動するという癖があります。自分の中から湧いた「大変そうだね」「キツそうね」という感情のエネルギーを、そのまま投げかける感じで助けを出します。

気というエネルギーを配り過ぎ、つまり気配りしすぎた上につい動いてしまえばエネルギー不足になります。「励ましてあげたい」「慰めたい」といった気持ちを行動で表したくなるので、その結果クタクタになります。

共感と感情移入の対策

共感によって疲れることへ対策

対象物をそのまま感じられるのは、能力で長所です。ない人が持とうとしても簡単には手に入りません。なので、疲れ過ぎないように気をつけつつ、活かせるようになってください。

エンパスがその能力で疲れたり生きづらさを感じるのは、単純にエネルギー不足が原因です。特に体力不足によるものが深刻です。

  • 回復させるためにゆっくり休む
  • 相性が悪いものとの接触を避ける
  • 食事に気を付け定期的な運動をする事で、無理のない体力強化をやっていく

といったことを心掛けていくだけでも、かなり楽になります。

感情移入によって疲れることへの対策

感情移入で相手を察する人は、エネルギーを安定して使えたり、フットワークが軽いといった長所があります。

ですが心からの親切でも、相手にはいらぬおせっかいになることもあります。相手の望みと行動が合致すれば良いのですが、違えば有難迷惑になってしまいます。

相手の状態を正しく把握出来ずに、自己起点で動いてしまうとそうなります。

感情移入で動いても拒否された時、動くのが怖くなりエネルギーを抑え込んで疲れる
気を配り過ぎて疲れる

というのが、感情移入の結果疲れるパターンです。

対策としては

  • 他者起点で考える癖を付け、相手の反応を確認する
  • イライラが溜まらないように解消する
  • 無理に元気に振る舞わず疲れた時は休む

といったことが対策になります。

まとめ

  • 似たような印象の「共感」と「感情移入」は、エネルギーの動きとしては真逆である。
    • 共感は他者からの情報を「受信」している
    • 感情移入は対象に感情を移すという「送信」をしている
  • 共感は受信したものを無視できない結果疲れる→対策は体力に気をつけること
  • 感情移入は、行き過ぎた行動の後委縮するか、気の配り過ぎで疲れる→対策は相手の反応を観察するか気を配り過ぎないこと

共感と感情移入は、エネルギーの方向性としては真逆で言葉でも違いを説明できます。なのではっきりきっぱり区別出来るような印象を受けるかもしれません。

ですが実際に区別するためには、心の動きや過程を細(こまや)かに見なければ分かりません。表面的な言動ではなく根本から見ていく形です。

どれだけ感情の動きを認識できるかという部分にも依存します。

例)

つらい人を見て助けたいと感じたから感情移入?→受信して我がことのように感じた結果助けたいと思った「共感」の可能性もある。

つらい人を見て自分もつらいと感じたから共感?「感情移入」してつらそうと同情した結果つらいという気持ちが湧いた可能性もある。

この解釈の違いでエンパスとエルゴンを混同した例を実際に見ました。

「送信型・受信型」「エンパス・エルゴン」は、区別がつきにくい上に、逆にとらえてしまえば悩みの解消が遠のくという、やっかいなものです。

この2つに関して出来る限り言語化を試みていきます。

エンパスかエルゴンかを悩んでいる方はぜひ関連記事も読んでいただいて、参考にしてみてください。

お詫びと訂正

エンパスとエルゴン」について「エンパスと逆エンパス」と書いていました。

ですが、エルゴンと逆エンパスは別の概念です。当ブログで書いていた逆エンパスは「エルゴン」のことでした。

なので、逆エンパスという表記をエルゴンに訂正しました。

この2つは混同させることが多く、皆さんが探しているものは、逆エンパスではなくエルゴンかもしれません。ぜひ、下の記事を合わせて読んでみてください。


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