SUBCONSCIOUS TERROR/【再発版】INVISIBLE 感想と考察

音楽

SUBCONSCIOUS TERRORの1st再発版INVISIBLE

SUBCONSCIOUS TERRORとは

Subconscious Terror(サブコンシャス・テラー)は1994年に大阪で結成されたDeath Metal Bandです。

曲や演奏のクオリティの高さは当時から有名で、常に妥協を許さない姿勢が音にさらに重みを加え、新人バンドとはとても思えない存在感を放っていました

1994年~1998年に全国規模のLIVEを中心に活動の後、休止。

2019年に再結成、2020年には約25年ぶりになるアルバムをリリース。同年レコ発LIVEとして3月15日大阪、9月20日名古屋の2公演を行いました。

そして2020年12月に1st Album「INVISIBLE」をリマスター版として再発しました。

リリース音源

デモ

  • 1st demo: 1994年 Subconscious Terror Vol1.
  • 2nd demo: 1995年 Entropy

アルバム

  • 1st Album: 1996年 Invisible
  • 2nd Album: 2020年 Reprogramming
  • 1st Album: 2020年 Invisible(リマスター再発版)

現在入手可能なのは以下のものです。

2020年 Reprogramming
2020年 Invisible(リマスター再発版)

オフィシャルカートサイト Subconscious Terror Official Online Shop

1st Album「INVISIBLE」再発版

1996年にリリースされた「INVISIBLE」ですが、絶版で入手も難しかったようで再発を望む声が上がっていました。

2020年12月11日、BLOODCURDLING ENTERPRISEより、8曲+ボーナストラック4曲を追加したものがリマスター再発版としてリリースされました。

INVISIBLEがお勧め出来るポイントは、楽曲の深さと面白さ、潜在意識までも掘り下げた完成度の高さです。

速くて攻撃的な一方で、長くても飽きさせない説得力のある曲展開が特徴です。その上このジャンルにはあまりない、きめ細やかな感情表現のGメロディが重ねられています。GのリフにThrash Metalの要素を感じます。

ボーナストラック

1996年5月15日、難波ROCKETSでのLIVEから4曲がボーナストラックとして入っています。

これは四半世紀前の1st Albumレコ発ツアー【5月15(大阪)、16日(名古屋)、17日(長野)の3か所】が行われた時の、初日の地元大阪でのものです。

収録曲はこの4曲です。

  • Your Side of the Unknown
  • Monstrous Mediocrity
  • The Shiftier, the Better
  • Sacrifice of Technology

この時のLIVEは1st Album収録と同じメンバーによるものです。公式YouTubeにUPされている1996年のものとは、LGさんとBさんが違うので貴重かもしれません。

この当時、Sacrifice Of Technologyは最初に演奏されていました。ですがAlbumでは最後の曲として収録されています。それが「2020年の感覚が加わった1996年のLIVE」ということで、再発版の醍醐味でもあります。

Monstrous Mediocrity」から「The Shiftier, the Better」のイントロへのつなぎは鳥肌もののかっこ良さで!!

Subconscious Terror–1996 LIVE in Osaka Namba Rockets
(AlbumLIVEとはLGさんとBさんが違います)

Subconscious Terror「INVISIBLE」考察まとめ

下に考察過程を書いていますが、簡単に結論をまとめました。

バンド名とアルバムタイトル
SUBCONSCIOUS TERROR = INVISIBLE (同じものを指している)

INVISIBLEの個性
INVISIBLEで表現されている感覚は「夜明け」。日の光は白い怒り、暗闇は見えない恐怖。

INVISIBLE時の個性はLGの淡い感情さえも攻撃性に変えるバンドの力量とセンス

INVISIBLEの楽曲
INVISIBLEに向かい(再生)SUBCONSCIOUS TERRORへ還る(消滅)
INVISIBLEの曲が複雑で長いのは、思考展開が表現されているため。深い部分の真実(=INVISIBLE)にたどり着く過程
(現実/真実を探求する受信型の感覚)

REPROGRAMMINGの楽曲
REPROGRAMMINGの曲がストレートに展開していくのは、INVISIBLE(見えなかった現実)に対峙した結果、再構築(REPROGRAMMING)していくため
(現実に対しどう行動するかという送信型の感覚)

INVISIBLE時のLIVEは、高い集中力による150%の炎で燃やし尽くし(受信型)それがどんどん勢いを増しさらに燃え上がる(送信型)もの

REPROGRAMMING時のLIVEは、一瞬の永遠(受信型)の中に、時(送信型)が流れているもの

バンド名とアルバムタイトルの考察

バンド名:Subconscious Terrorについて

インタビューでバンド名の意味を聞かれた時の、当時のDrさんの解答を要約しました。

潜在意識化の恐怖という意味です。僕たち人間は昔から常に何かの脅威を受け、数えきれないほどの戦争・略奪を受けてきた。便利になった現代でも変わらず病気や社会問題が起きている(以下略

BENEDICTIONのアルバムタイトルからもヒントを得たそうです。LIVE前のSEで流れているあのイントロが入ったものです。

Subconsciousは潜在意識のことです。無意識と同じ意味です。

意識:自分で認識・自覚出来る心の部分(全体の10%)
無意識:簡単には認識できない心の部分(全体の90%)

無意識は、潜在意識(subconscious)・無意識(unconscious)・集合的無意識(collective unconscious)の3つに分かれます。ですが心理学上でも、潜在意識と無意識はほぼ同じものとして扱います。

上のインタビューの解答で、バンド側が重要視しているのは無意識の中でも特に集合的無意識だと分かります。集合的無意識は人類が共通して持っている普遍的なもので、他の人とも繋がった部分を指します。

参考記事 無意識とは何か?潜在意識・集合的無意識との違いは?

Terrorは、強い恐怖を意味する言葉です。Fearなら「怖い」程度ですが、Terrorは心がおかしくなるレベルの恐怖を指します。

アルバムタイトル:INVISIBLEについて

2020年にバンド側がTwitterで「INVISIBLE」の意味について以下の説明をされていました。

当時90sの社会高度成長化による技術革新と自然バランスの見えない行方、そして若年当時の見えない未来と終末、更には音楽創作自体模索していた全体を含め

INVISIBLEは「見えない」という意味です。

システム思考という、考え方の構造を作っていく理論があります。どのように物事を掘り下げて考えていくかという研究です。

その中で、INVISIBLE(通常見えないもの)=潜在意識(無意識)と解説しているものがあります。潜在意識まで掘り下げて考えていけば、INVISIBLEも掘り下げられていくという説明です。

下でも考察していますが、思考を深めてINVISIBLEに向かうのがこの1st Album「INVISIBLE」のテーマの1つでもあります。

そしてバンド側のINVISIBLEの解答を見れば、INVISIBLE=見えない恐怖だと分かります。

つまり、SUBCONSCIOUS TERROR=INVISIBLE です

INVISIBLEでのSUBCONSCIOUS TERRORの個性の考察

INVISIBLEで表現されている感覚

INVISIBLEで表しているものは「夜明け」です。

夜明け前が一番暗いとも言われています。

その暗闇は、まさにINVISIBLE(見えない)です。

明けていく太陽の光は眩しく真っ白に見えます。この白い光が認知出来る「意識」です。

光の色を全色混ぜれば白色になります。
絵の具は全色混ぜると黒に近くなります。

多くの感情が心に溜まれば、ドロドロとしたドス黒いものに変わることも珍しくありません。

Subconscious Terrorの発するものからは、激しい怒りが白い光として見えました。

ドロドロの黒いものではなく白い光になったのは、他の物を跳ね返すほどの強いエネルギーが理由なのではと考えています。

純粋無垢の白ではなく、あまりの怒りの強さにより何にも汚されない「白」です。

さらにこの感覚は、地雷復(ちらいふく)という陰陽の卦を表します。下の一本の線だけが「陽」で、上の5本は「陰」です。

寒い冬が終わりやっと春が訪れ、これから草木が芽吹いていきます。希望がある卦ですが、何もない所からのスタートを示しています。

Subconscious Terrorの個性

INVISIBLE時の個性

INVISIBLEの個性について強く感じるのは、当時のLGさんの存在です。

正しくは、あのLGさんを「個性にしてしまえる」バンドのセンスと力量が個性です。

この方は感情表現に長けています。それも怒りや絶望などの強く激しいものではなく、どちらかと言えば淡い感情を表現する人でした。

暖かな午後の日差しのような気持ち、悲しみならじっくり噛みしめるようなもの、怒りなら拗ねている類のもの、そんなDeath Metalとは親和性が低いものがSubconscious Terrorの音に注ぎ込まれると、いきなり激しい攻撃性に変化します。

その理由は、バンド側がその淡い感情をしっかりと細やかに受け取っているからです。

発せられたものは受け止めた結果によっても判断されます。威力の分からないキックでも、受けた人が激しく転べば「攻撃性が高いもの」と感じます。

同じように、ほのかな感情でもバンドが重く深く受け止めたから攻撃性の主力となる音に変わりました。

Subconscious Terrorの絶対的な個性

Subconscious Terrorの音を唯一無二の存在にしているのは、VO/Gでコンポーザーの濱崎さんの、受信/送信ハイブリッドの感覚です。

人が男女に明確に分かれるように、この2つの気質も明確に分かれます。2つ持つのは、存在しないはずの三毛猫♂のように希少なものです。

かつ両方使えている人は、今まで生きてきてこの方一人しか知りません。

受信型はエンパスと呼ばれている、人のものを受け取る質です。音楽で発散する時は、受け取って嫌なものを出します。

送信型はエルゴンと呼ばれている、自分から湧くものを出す質です。音楽で発散する時は、嫌なものに触れて湧いた気持ちを出します。

参考記事 エンパスは「受信専門」エルゴンは「送信専門」両方は持たない

参考記事 エンパスと逆エンパスの両方を人が持たない理由

受信・送信のどちらか一方でも、それに振り回され使えずに苦しい経験をします。最近「繊細さん」と呼ばれているエンパス(受信型)は、5人に1人しかいないこともあり生き辛いとされています。

その中でも好奇心の強いHSS型HSPは「マイノリティ」と言われさらに生きにくいとされます。

参考記事 HSS型HSPは「エンパス」です!元気なのに疲れる対策は?

濱崎さんの受信型の部分は普通のエンパスではなくHSS型HSPです。どれほど生きづらい感覚なのかということです。

HSS型HSPは「繊細なのに動き続けなければ死ぬサメのような変化の質」で、送信型は「エネルギーが湧き続けるので処理に追われる質」です。

Subconscious Terrorの魅力は、この2つを持ち活かせるという他にない才能ももちろんですが、この苦しみを超えて生きてきたことそのものだとも感じています。それが音にはっきり表れています。

楽曲についての考察

INVISIBLEの楽曲について

INVISIBLEの曲は構成・展開共に凝ったもの、時間的にも長いものが多めです。

代表曲と言われるSacrifice Of Technologyは、この1stアルバムでは8:32秒の長さです。(2nd demoのバージョンは10分です)

この展開と長さが、私がSubconscious Terrorにハマり込んだ大きな要因です。

この曲展開は、思考展開でもあります。1つの事柄について延々と深く考えていく展開です。

日常生活なら「そこまで考えなくてもいいから」と止められ、非難されることもあるようなレベルです。

ですが本人からすれば、まだ答えにたどり着いていない、思考が足りていないという確信があるから考え続けるし、止めることも出来ません。

「DEFOLIATION」など一見ストレートな曲でも、1:22~のようなリフが入ります。シンプルで済むところをわざわざ念のため複雑に思考している形です(絶賛しています)。

私も考え過ぎるタイプなので、この思考展開に強く共感しました。

INVISIBLE本編始まりと終わりの考察

Sacrifice Of Technology(幕開け・夜明けの役割)

思考を深めることで見えないものに光を当てるINVISIBLEへ向かう

真実/現実を知るためには、深く見て考える必要があります。何か問題が起きている時、表面的な問題だけを見て根本を見ないなら、真実は見えない(INVISIBLE)ままです。

例を出します。何故か犬が怖く、恐怖症を克服しようとしても上手くいかずに悩んでいるとします。その時真の原因を探すため、A→Dへ掘り下げていきます。

  • A(表面的な出来事):とにかく犬が怖い
  • B(パターン):通勤途中に犬に吠えられて怖い思いをしている
  • C(構造):子どもの頃に犬に追いかけられた恐怖心が抜けない
  • D(メンタルモデル):怖がる自分を助けてもらえなかった絶望感が強い

犬が怖くて嫌な思いをしてしまう、その理由を突き詰めていけば、子どもの頃に、犬を本気で怖がって逃げている所を、ただ笑って見ていた周囲への絶望感だったと分かるなどいう例があります。

正しく書けば、感覚と思考が物ごとを深く見ていく両輪の役割をしています。

  • 思考で深めていき感覚で確認する
  • 感覚で深い場所にたどり着き思考で定着させる

といった形で深く沈んでいきます

この場合、過去の「助けてもらえなかった絶望感」が潜在意識(Subconscious)にある見えない(INVISIBLE)ものです。

意識は、深く潜ることと高く飛ぶことが関係します。

無意識を深く掘り下げれば、俯瞰(ふかん)能力という、高い場所から広く見る視点が手に入ります。

Sacrifice Of Technologyは思考を深め潜在意識のINVISIBLEを見つけると同時に、白い怒りによって夜の闇(=見えない・INVISIBLE)を照らし明けていく(昇る)表現になっています。

Brain Wash(幕切れ・日没の役割)

この曲は、復活前提の(←重要)消滅を意味しています。思考出来なくなるほどに疲れ果てている表現のため、感覚/感情の展開になっています。

白い怒りで真実を見つけ現実と向き合ってきたけれど、もう力も尽きて来た。このまま意識を失いたい。死にたいわけではないけれど、眠るという軽いものでもない。

そして意識を無くす恐怖が前面に出ています。復活前提なのも無になり続けることへの怖さ(何も出来なくなる恐怖)もあるからです。そして意識の消滅への時間がかかり過ぎています。

夢さえ見ない意識の消滅とその恐怖=Subconscious Terrorに還る過程を表現しています。

曲展開を言語化してみます。

  • 0:00~ 疲れ果て、もう精神も耐えられない状態です。
  • 3:12~ 落ち着いて休むために心の整理をしています。怒りなどの吐き出しです。
  • 4:15~ 消滅する体制に入っています。このDrの音が復活前提の意志を表現しています。
  • 4:30~ 吐き出しが足らず消滅出来ないので心の整理をやりなおしています。
  • 4:55~ 消滅の体制に入り直しました。
  • 5:12~ 消滅出来ずに再び怒りを吐き出しています。
  • 5:30~ 発狂レベルの心の叫びです。(この部分のリフ大好きです)
  • 5:44~ 怒りの吐き出しが佳境に入ってきました。
  • 6:03~ もう正気の沙汰ではありません。(リフかっこ良すぎ)
  • 6:22~ 再度消滅の準備に入っています。自分に何度も言い聞かせ、復活の決意をしながら、夢さえ見ない深い潜在意識の中へ還っていきました。

復活した後は、一曲目のSacrifice Of Technologyの世界に戻ります。

Sacrifice Of Technologyは夜明けを意味します。
Brain Washは意識(白い光)が潜在意識に沈み消滅するので日没を意味します。

日が沈み復活すれば夜明けを迎えます。

Sacrifice Of Technologyは、最初に演奏される時と最後に演奏される時では曲の意味が変わります。

◆初期:最初の曲(音源・LIVE共に1曲目に演奏・収録)
意味は夜明け、地雷復=1から始める(今までの成果は関係なくやり直し

◆中期以降~復活後:最後の曲(音源・LIVE共に最後の曲として演奏・収録)
意味は火水未済(かすいびせい)=世界は未完成であるから終わらない、今は厳しいが未来は明るい(今までの成果は無駄ではない、無駄にするつもりはない

INVISIBLE再発版でも、LIVEでのSacrifice Of Technologyを最後に持ってきているのはこの意味もあるのだと考察しています。

INVISIBLEで繰り返され続けた再生と消滅は、ただ同じ場所で繰り返す円のようなものでした。Sacrifice Of Technologyが最後に演奏されることで、車輪のように回りながら目的の場所を目指すものに変化しました。

「INVISIBLE」と「REPROGRAMMING」の楽曲の違いの考察

INVISIBLEが複雑なのに対し、REPROGRAMMINGはシンプルかつストレートなものです。

だからと言って、ご本人の思考展開が変わったとは感じません。曲の奥に見える思考展開は同じなのに、曲の展開は大きく変化しています。

どちらの曲もSubconscious(潜在意識)と深く対話し、本人そのものが表現されています。

上に書いたような、思考を掘り下げて潜在意識A→B→C→Dと移行する過程を例に出します。

INVISIBLEは、Aに見えているものが実はDという場合、真実のDを見つけていく過程の表現です。

「Sacrifice Of Technology」の展開の言語化
Aに見えているものの奥に何かある、何だろう?→
○○という理由からBのようだ→
さらに何かあるぞ、CとZの2つの仮説で考えよう、△△という理由から答えはCだ→
待て、さらにDという実態が奥に隠れているぞ、真実はDだったんた

REPROGRAMMINGの場合は、AがDだったという現実を見て「どうするか」という表現です。

「Sharpen Your Senses, 」「Remove Your False Skin」の展開の言語化
Dだ、Aに見えているものはDだったんだ、何故ならA→B→C→Dだからだ。
騙されないためには☆☆しろ、騙していたやつは結局××で□□だ

何かを見て深く探求し、その後現実に向き合い行動するという姿勢は、INVISIBLEの時もREPROGRAMMINGの現在も変わっていません。

表現するものの主体が

INVISIBLE:何かを見て深く探求(受信型)
REPROGRAMMING:現実に向き合い行動する(送信型)

という違いが、楽曲の違いとして現れていると考察しています。

参考記事 日本のデスメタルSUBCONSCIOUS TERROR「Reprogramming」感想と考察

LIVEの考察

SUBCONSCIOUS TERRORはLIVEバンドなので、LIVEの考察で締めたいと思います。

このバンドが発するエネルギーはかなり特殊なものです。エネルギーの大きさや強さはもちろんですが、性質が全然違います。

これはやはり、コンポーザーの濱崎さんの受信/送信ハイブリッドからくるものです。

INVISIBLE時のLIVE

LIVEでのエネルギーを「炎」に例えます。

受信型の調子が良い時は、高い集中力で全力150%レベルの全てを消し去るような炎が発せられます。(気を付けることは、LIVE途中で燃え尽きないための持続力と調整です)

送信型の調子が良い時は、勢いにのった80%くらいの炎が発せられ、勢いを増しどんどん強くなり、最後には燃やし尽くします。(気をつけるのは不完全燃焼にならないための集中力です)

両方が使える場合はどうなるかと言えば、いきなり150%の炎が発せられ一瞬で全てを消し去った後も、炎の勢いは増しどんどん燃えていきます。まるで炎が独自の意志を持ちはじめたかのようです。

Subconscious TerrorのLIVEで「音が放つエネルギーが本人の元を離れてもなお勢いを増し熱を帯びる」ように感じるのは、この人間離れした感覚からです。

「コ□ス気か!」と言いたくなりますが、本人たちは観客を音でコ□しにかかる気満々のようです。

アトミックバズーカの威力(受信)かつ火炎放射器くらい持続(送信)する武器で、それこそアリ1匹を30分かけて始末するような、荒いのか逆に丁寧なのか分からない殺傷力です。

REPROGRAMMING時のLIVE

受信型の「時」は、一瞬で移り変わる、セル画(完成された一枚絵の連続)の概念です。(※1)。時は移り変わり、一瞬として同じものはありません。

送信型の「時」は動き続けて経過していくもので、動画の概念です。時は積み重ねていく連続したものです。

これが、両方が使える場合はどうなるかと言うと、

「一瞬として同じものはないけれど、存在する「一瞬の永遠(※1)」は積み重ねた結果として成っている」

と、なります。

あれ?実はこれが真理じゃないの?? と思うほどに深い表現に面食らってもいます。

音の中に一枚絵が見えたのでピントを合わせようとしたら、その絵が動画として動き始めました。YouTubeのサムネイルにカーソルを合わせると静止画が動きますが、それに近い感じです。

一瞬の永遠の中に内包されていた動画には、今まで一緒に演ってきた人たちや出会った音・人への感謝の気持ちがありました。

変化し続けるSubconscious Terrorの感覚は、この出会いの積み重ねにあるという気持ちが音に出ているのだと、そう見えました。

※1「一瞬の永遠」「完成された一枚絵」とは

原始仏教の理論が関係します。
諸行無常という言葉があります。簡単に書けば「時間という実態はない、変化していくプロセスにメモリをつけたものが時間という概念だ(その代表例が時計の時間変化)。その中で「物は」一瞬一瞬で変化し続ける、川は常に流れ続け常に違う水に変わる様に、心も体も止まることなく変化している」というものです。

この視点を変えると、時の概念を超えた「一瞬」という確かに存在していたものがあります。アニメは人物が動いているように見えて、セル画という絵が一瞬で入れ替わっています。なので動くアニメキャラは存在しません。ですがセル画は存在します。

真実を探求する質の受信型は、感覚が極まればこの一枚絵を表現できますがかなり稀です。

まとめ

Subconscious Terror バンド情報リンク

公式HP 【OFFICIAL】SUBCONSCIOUS TERROR

twitter Subconscious Terror (Death Metal from Japan)

YouTube サブコンシャステラージャパン

instagram subconscious_terror_japan

Subconscious Terrorの情報チェックは twitter がお勧めです。

Subconscious Terror 購入リンク

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