理想の対義語は現実、とされています。
思考は言葉に引きずられます。
この考え方では、理想と現実は一致しないということになります。
今回の記事では、「現実を見ろ」という言葉の意味についても書いていきます。
元ネタは文豪ストレイドッグス の映画「DEAD APPLE」です。その中のキャラ国木田独歩が持ち歩く手帳には「理想」と書かれています。DEAD APPLEで登場する国木田とは反対の存在の者が持つ手帳には「妥協」と書かれていました。
罪について書いているのも、この映画で登場するドストエフスキーの 「罪と罰」から連想したものです。
対義語とは?
同一言語の中で、意味が正反対の関係にある語。一方を否定すれば必ず他方になる関係の「男⇔女」「生⇔死」などの場合、程度の差を表す「大きい⇔小さい」「遠い⇔近い」「よい⇔悪い」などの場合、一つの事柄を見方や立場をかえて表現する「売る⇔買う」「教える⇔習う」などの場合がある。アントニム。反意語。反義語。反対語。
goo 辞書【対義語】
ある言葉の反対の意味になるものです。
対義語となるもの同士は同時に成り立たないことが前提になります。
理想の対義語は「妥協」
理想の対義語は現実だと言われています。
だとすれば理想は現実にはならない、ということになります。
理想は、形は違えど結構叶ったり現実化しますよね。
理想を納得いくまで追求する事もそうです。
時間や予算を制限された中で、その中での理想を求める事も出来ます。
理想の時間配分があって(例えば週に1回何かを書き上げるなど)可能な限り高い完成度を持たせるというパターンもあります。
理想の形にも求め方にも色々な手段や考え方があります。
「現実を見ろ」という言葉の意味
何か理想に向かって努力や行動をしている人に対し、「いい加減現実を見ろ」「現実的に考えろ」と言う場合があります。
その場合、体よく「妥協しろ」と言っているのかもしれません。
努力している人に対して、
「いい加減諦めたら?」
「適当に済ませてしまえば?」
「そこまでやらなくてもいい」
と言えば、言った側が怠け者のような印象があります。
ですが
「現実を見ろ」
という言葉なら、言った側が正しく成熟しているように見えます。
間違ったことへ助言をしている風でもあります。
言われた側はどうでしょうか?
理想の対義語として「現実」を持ち出された場合、理想が間違ったことのように思えます。求めてはいけないという気分にもなります。
繰り返しますが、人の思考は言葉から影響を受けます。
現実の対義語は理想ではなく「妥協」だという考え方を知っていただいて、罪悪感なく探求してください。
現実の対義語が「理想」でないならば、何になるのか考えてみます。
空想、仮想、虚実も現実の対義語とされています。
もちろん出来ないようなことや実現させる気がないことを「理想」として語る場合もあります。この記事では目指している理想について書いています。
罪についての考え方
理想を目指し努力している人に対し
「現実を見ろ」
と咎(とが)めるのは、その人の罪悪感にうったえかけています。(相手に迷惑をかけていない事が前提となりますが)
現実という言葉を
「良いもの」
「そうするべきもの」
のように使うことで、その反対と言われる理想を
「悪いもの」
「してはいけないもの」
という印象を与えようとしています。
罪の認識には、大きく2つあります。
- 外部から(何らかの罰を与えられて)認識するもの
- 自分から認識するもの
に分けて考えられます。
実際に道徳や法律上の罪なのかどうかは関係なく本人の認識です。悪いと感じれば「罪」になります。
相手をコントロールし自分の思い通りに動かしたい人は、罪悪感にうったえるという方法を使います。
罪でもないことを「自分から認識する罪」にすりかえようとしてきます。これなら外部から罰を与える必要もありません。
毒親も、そのようにして子供をコントロールしようとします。
自分がやりたいことに制限をかけられてしまう、
悪いことのように感じてしまうと思った時は、罪悪感の理由について考えてみることをおすすめします。
まとめ
相手をコントロールするために罪悪感を植え付ける言葉として
「鵜呑みにするな」
の例を下の記事に書きました。
「鵜呑み」という言葉を、信じるか信じないかの二極で見てしまう段階の人が、人をコントロールするためにこの言葉を使います。
鵜呑みにするなとは、相手の発言の意図を知らないままに受け取るなという意味です。
つまり、意図が分かった上で受け取ったのなら、鵜呑みにはしていないということです。
エンパスの場合は特に、相手ありきで物ごとを見てしまいがちです。
相手の
「コントロールしたい」
「思い通りに動いてほしい」
という気持ちにも呑まれがちです。
どのようにして罪悪感にうったえようとするのか、その方法を知れば引っかかることも少なくなります。
この記事がそのヒントの1つになれば幸いです。