ギャップ萌えという言葉があります。
いつもはクールなあの人が優しいとか、勝気だと思っていたのに実は怖がりだったとか、アニメで見るような例ですが、そんな感じですよね。
心理学では「ゲインロス効果」という名前で呼ばれています。
ゲインロス効果とギャップ萌え、本当のギャップ萌えとは何か、について書いていきます。
ゲインロス効果とギャップ萌え
ゲインロス効果とギャップ萌え
最初に持たれた印象と、後で持たれた印象の差が大きいほどに、相手の心へ強く影響を与えるというものです。プラス・マイナスの差があればあるほど、後で持たれたほうの印象が強くなります。
この現象を、ゲインロス効果と呼びます。
自分のことを嫌っているのかな?(悪い印象)→実は自分のことを尊敬してくれていたんだ(良い印象)となれば、
最初から自分を尊敬してくれていると感じていた人より良い印象が強くなります。
この人は仕事が出来る(良い印象)→実は出来るふりをしていた(悪い印象)になれば、最初から仕事が出来ないと思っていた人よりも、悪いイメージを持ちます。
自分の心を見る時にはバイアス(心が勘違いを起こすしくみ)を外していく必要があります。そして人の心を考える時は、バイアスを重視しなければ上手くいきません。
ギャップ萌えは、最初の印象を悪く、後で良い印象をつける、というゲインロス効果だと言われています。
ギャップ萌えを狙うのは難しい?
ギャップ萌えで、モテよう、意中の人に好いてもらおう、と狙ってやる人もいるようです。
これには、特に個人を特定してやる場合にはリサーチが必要です。
まず相手にとって何が嫌で何が良いのかを知らなければいけません。
最初の嫌な印象が、相手にとって「絶対許せない」ものでもいけません。何をどれくらい思っているかというのは大切です。
他にも、自分の行動が思わく通りの印象を、相手に与えているかも気にしなければいけません。自分で抱くイメージと、外からのものは違うことがあります。
たとえば、「普段は大人しいのに食事の時はモリモリ気持ちよく食べる」というギャップ萌えを狙っても、「普段は退屈そうでただご飯にガツツク人」としか思われないかもしれません。
「普段はつっけんどんでもいざとなったら優しい」というギャップ萌えを狙ったとしても、「いつもキツイ人で、こっちがうんざりした頃にご機嫌をとってくる」と思われるかもしれません。
そうなれば、ギャップ萌えどころか、変な人、嫌な人、という印象のみを持たれてしまいます。
ONE PIECEのカーリー・ダダン
ギャップ萌えを狙う人たちに、「これこそが本当のギャップ萌えだ!」というお手本として、ONE PIECEのカーリー・ダダンを書いていきます。
カーリー・ダダンを語る前に
私が他に好きなキャラクターについて。
特に好きなのはこの4人です。
- ネフェルタリ・ビビ:アラバスタ王国の王女で、ルフィたちと一時期共に旅をしていました
- ヴィオラ/ヴァイオレット:ドレスローザの第二王女
- ヴィンスモーク・レイジュ:サンジのお姉さんです
- ボア・ハンコック:女帝、王下七武海の一人で、ルフィに夢中な人
女性キャラだけを集めたのではなく、単に私の好きなキャラが全員女性でした。
このかわいいキャラ達に癒されている一方、カーリー・ダダンにギャップ萌えをしています。
カーリー・ダダンとは(ネタバレ注意!)
そこまでメジャーなキャラではないので、公式ページにあるキャラクター紹介のリンクを貼ります。
出演回数が少ないだけで、かなりのキーパーソンという予想をされています。何と言ってもルフィとエースの育ての親ですしね。エースが亡くなる前、ダダンを懐かしむシーンもあります。
公式ページ カーリー・ダダン
女性キャラですからね?
このキャラにギャップ萌えさせられたという事は、相当な技が使われていると推測されます。実は結構な人気キャラです。
それを考えてみました。
私がカーリー・ダダンに萌えるまで
ダダンは、ルフィの祖父で海軍本部中将のガープに、エースとルフィの教育を押し付けられました。
山賊である「ダダン一家」のトップなのですが、コソ泥的な印象というか、とにかく楽にずるく生きられればいいのではないか、という印象を受けました。
なのでダダンに特に興味も持たずに見ていました。
私が最初に萌えたのは、以下のエピソードです。
記憶のみで書いているので違う部分があるかもしれません。
当時子どもだったエースが、とても勝てないような相手に襲われかけていました。それをダダンが庇った後、「逃げるが勝ち!」と、エースと共に逃げようとします。
この時点で「怖い敵中に入ってエースを助けるなんて、なんだかんだと良い人だ!」と、私の中の評価はうなぎ登りでした。何せ最初、エースに「勝手に育ちな」とか言っていましたしね。
でもエースは逃げませんでした。そうしたらダダンは、今までに見せたことのないような本気の顔で、ゆらりとエースの所に出向き、一緒に敵と闘いました。
その後2人は一晩中くらい闘い続けて、ボロボロになっていました。
この「本気の迫力で助ける」エピソードです!!
ダダンは「人のために生きる魂」の持ち主だと思われます。
人のために生きる魂は、人のために何かをしよう、したい、と思った時に初めて自分の魂と一体化できます。
普段は、「自分のため」なので、生きる手段はコソ泥でも何でも気にしなかった、けれどエースの為なら勝てないような敵との勝負もいとわない。そういう感じなのだと思います。
普段は適当に過ごしていた人が、いきなり「魂ありのまま」になって本気を見せたという、もの凄いギャップ萌えです!!
この時点で私はすでにダダンにメロメロになっていますが、もう1つギャップ萌えエピソードがあります。
そのエピソードは以下のものです。
その後もなんだかんだと、エース達につっけんどんな態度を取り続けるダダンでした。まぁ、ツンデレなんですけれどね。
そしてエースも大人になり、旅立つ日がやってきました。ですがダダンは見送りにも行きません。別れが悲しいあまりに「うわーーん!!」と、子どものように泣き叫んでいたのがその理由でした。
これには、ハートを射抜かれました。かわいい!!!と、脳内絶叫です。
これは、今までになかった素直な心によるギャップ萌えです!!
素直な心の状態、魂ありのままの姿、というのは何にも代えられない綺麗なものです。これを意図せずとも見せ付けたカーリー・ダダンこそが、ギャップ萌えのお手本です。
ギャップ萌えというのは、魂と心で勝負して成り立つもの、本物の前では、小手先の技がむなしくさえも見えてきます。
まとめ
ダダンのあのエピソードを見てから2年くらい、「ONE PIECEで好きなキャラはダダン!」と言い続けていました。ですが誰だか分かってもらえないことが多く諦めました。