猫の慢性腎不全について(動物病院で聞いた事まとめ)

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猫の健康管理として、年に一度動物病院で健康診断を受けています。その上で月に2~3度、家で尿検査をしています。尿試験での尿糖と尿潜血、PH試験紙での尿PHをチェックします。

尿検査の方法についてはこちらの記事を参考にしてください。

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この記事は私が過去に作っていたペットブログからのものを加筆修正したものです。2021.11現在19歳の家の猫は15歳でした。

19歳の今、週に2回病院で皮下注射をし週に1度食欲増進材を投与する治療で落ち着いています。

慢性腎不全と診断されるまで

リュミのおしっこの色が薄いことが気になりはじめました。

薄いといっても「前より薄い…かな?」という程度ではありました。(実際、病院で測ってもらったところ尿比重値は正常範囲内でした)

猫の尿の色が薄い場合に考えられる病気として、とりあえず腎臓関係の病気か糖尿病が疑われます。

自宅での尿検査で糖は出ていないので、腎臓病の可能性があると考えられます。

ですが、多飲・多尿も特には見られず食欲もあり元気です。なのでもう少し様子を見ました。

色が薄いと気が付いてから週に1度、家での尿検査を行いました。3週間継続してみてやはり薄い感じです。

腎臓病は猫の宿命。とうとうこの時が来たかと覚悟を決め、いつもお世話になっている動物病院へ行きました。

検査がはじまるまで

朝の診察時間に病院へ入ると…

「なんじゃこりゃーー!!」

と思わず叫んでしまうほどに混んでいました。支払いのための列まで出来ています。こんな事は初めてです。大小さまざまな犬ちゃんを連れた飼い主さんが大勢来院されていました。

狂犬病の予防接種が4月~6月という事で、その時期と重なってしまったようです。

あまりに待ち時間が長く

猫のリュミがどんどん不機嫌になっていきます。

診察の順番がまわってきました。先に渡していたおしっこでの検査はしてくれていて

「尿には問題がありませんでしたが何か気になる事はありますか?」

と聞かれました。リュミの尿は「以前より薄い」だけで正常値なのです。

以前より尿が薄い状態が続いていることを伝えると、腎臓の機能を詳しく見るために血液の全項目検査を勧められたのでお願いしました。

検査結果

※ここに書いている基準値は動物病院の検査報告書を元にしています。

尿比重値
正常値 1.015~1.06(1.035~としている所もあります)
リュミ 1.020 やや薄い

尿素窒素(腎臓ろ過機能)
正常値 17.6~32.8
リュミ 38.6 高い

クレアチニン(腎臓ろ過機能)
正常値 0.8~1.8
リュミ 1.8 上限ギリギリ

無機リン
正常値 2.6~6.0
リュミ 2.4 低いけれど問題はなし

その他、赤血球ヘモグロビンは正常範囲内で貧血ではありませんでした。

このデータの結果

尿比重値がやや薄い事、尿素窒素とクレアチニンが少し高めの数値を示している事で腎不全であること、貧血を起こしていないので酷く進行していない事、無機リンの値が高くないので急性ではなく慢性腎不全である事。

下った診断は、慢性腎不全のステージ1と2の間でした。

覚悟はしていましたがやはり落ち込みました。

先生の

「普通はこの段階では見つからない。よく尿をチェックされて以前より薄いという事に気づかれました」という言葉に少し救われました。

猫の腎臓の役割

1.尿を作る(老廃物の処理)

血液をろ過し、老廃物を尿として排出します。

ろ過機能の低下で老廃物が血中に蓄積されていくと、尿毒症になります。尿毒症になると、吐いたり食事をしなくなったり、最悪は昏睡状態におちいります。

人間の場合は人工透析で対処していきますが、猫には基本的に行われないようです。

2.体内の水分濃度や電解質の調節

腎臓でろ過されたもののうち、水分や電解質(カルシウム、カリウム等の血液に溶けている塩類)等、必要なものは必要な分だけ再吸収されます。それによって体内の水分のバランスが保たれます。

人間でも腎臓が悪いと体がむくんだりするのはこのためです。

腎臓の機能が落ちる事でバランスが崩れると痙攣・嘔吐・脱力などの不調が現れます。

3.造血ホルモンの分泌

エリスロポエチンという、赤血球の分化・増殖を促進するために必要なホルモンは腎臓で作られています。

腎臓の機能が弱り、このホルモンの分泌量が減ると腎性貧血になります。

4.血圧の調節

腎臓は血圧の調整に関わるレニンという酵素を出します。

レニンの分泌量は腎臓の血流で決まります。なので腎臓の働きが弱くなる事でレニンが異常分泌され血圧が高くなります。

猫の慢性腎不全と急性腎不全

急性腎不全

腎臓の働きが急激に悪くなり、食欲不振や嘔吐などの症状が現れます。症状が悪化する速度が速く、尿毒症により命を落とすこともあります。

原因として

  • 尿路結石などで尿が出なくなる事での尿生成停止
  • 重度の脱水、心不全などで血圧が下がり腎臓に血液が送られないため尿が作れなくなる腎(前性急性腎不全)
  • 薬の誤飲などの毒によるもの(尿細管細胞は毒性物質に弱い)

がなどがあります。

食欲の低下、尿量の減少(もしくは出ない)、嘔吐、という症状が出てくるので急いで信頼の出来る動物病院へ行ってください。

急性腎不全は、腎機能が壊れていないうちにきちんと治療さえできれば回復の見込みがある病気です。

慢性腎不全

急性腎不全とは違い、何年かかけてゆっくりと腎機能が弱っていく病気です。

腎臓の機能が2/3壊れて尿検査に、3/4壊れて血液検査の数値に表れてくるという発見も難しい病気です。

慢性腎不全の場合壊れた腎機能は回復する事はないので、残った腎機能をいかに生かし続けられるかという治療になります。

慢性腎不全はステージ1~ステージ4の4段階に分かれます。

猫の慢性腎不全のステージと症状

ステージ1

腎臓に残された機能 100%~33%

元気で症状も特になし

尿検査・血液検査では異常を示さない(GFRという特殊検査で機能の低下がみられる)

ステージ2

腎臓に残された機能 33%~25%

多飲・多尿

尿検査で異常値を示す(尿比重が下がり尿タンパクが出る)

ステージ3

腎臓に残された機能 25%~10%

食欲低下、毛並みが悪くなる、元気がなくなる。

血液検査で異常を示す(BUNとクレアチニンの上昇)

ステージ4

腎臓に残された機能 10%以下

食欲低下、貧血、ぐったりしている

血液検査で異常を示す(BUNとクレアチニンの上昇)

家の猫の治療方針

1.食事療法

腎不全用の療法食として、ヒルズやロイヤルカナンからそれ用のフードが販売されています。でも家のリュミは現在ストルバイト用の療法食を食べています。

その2つの病気に相応しいフードを聞くと

Hill’s プリスクリプション・ダイエット 猫用 k/dを勧められました。腎臓ケアのフードである上に、PHコントロールもしてくれるので、今の状態にはぴったりですね。

ですが、残念なことに家のリュミはヒルズを食べないのです。

それを伝えると、今まで食べているロイヤルカナンPHバランス2に腎臓サポートを混ぜる形で、尿PHをチェックしつつ割合を考えてみてはどうかという提案をされました。(ただし、混ぜるという事はフードの効果が下がるという事も言われました)

ロイヤルカナンの腎臓サポート3種類のサンプルをいただいて、今食べさせている所です。2種類は食べてくれているので一安心。

2、薬を使う

セミントラという病気の進行を押さえる薬を紹介されました。リュミの今の段階では、必ず使わなければいけないという状態ではないけれど、検討してもいい時期なのだそうです。

この薬は液体を飲ませる形のものです。

リュミは薬を飲むのが大っ嫌いで、飲ませると抗議の意味で吐きまくります。

フードに混ぜる場合はウェットフードになると思うのですが、

リュミの場合、ウェットを毎日あげるとドライを食べなくなる→そのうちウェットにも飽きてウェットもドライも食べなくなる、という状態になったことが何度もあります。

そんなわけで、一旦保留させてもらいました。

療法食がどれくらい腎臓維持の効果があるのか、フードのみで少しの期間やってみて再検査の結果をみる事にします。

まとめ

猫の様子によって異常に気が付き、動物病院へ来るのはステージ3の「食欲がない、元気がない」という症状があらわれてからというのがほとんどなのだそうです。

尿の色を観察するだけで分かる場合もあるので、猫は腎臓病になりやすいということで気にかけていただければと思います

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