人は罪悪感を持ちたくないために、断らない理由を探す癖があります。
嫌なことは「5秒以内に断れ」と言われるのは、5秒以上経つと断らない理由を探し始めるという心の仕組みがあるからです。
断れば相手が傷つくのではないか、困るのではないか、と不安な気持ちになります。
今回の記事では、嫌なことは断るべき理由と、5つの判断基準について書いていきます。
嫌なことを断るべき理由
人の気持ちを感じ取り共感するエンパス(受信型)
人に気を配り同情するエルゴン(送信型)
で、書いてみます。
エンパス(受信型)が断るべき理由
嫌なことを引き受ける癖があると
- 人の気持ちを考え過ぎるので、いくつもの依頼を抱えこんでしまう。
- 全力投球の癖があるため、全力で頼まれごとを行いその後ぶっ倒れる
- 頼まれごとの最中にぶっ倒て周りに迷惑をかける
- 気力を使い果たしてもさらに気を使いやり続け、激しく体調を崩す
という状態になりがちです。
エンパスが嫌々引き受けても、嫌だという気持ちを周囲は察してくれません。
少しでも不満を言おうものなら
「引き受けたのはそっちなのに」
「勝手なこと言ってる」
と思われます。
相手からすれば、「嫌なのに引き受けている」とは気付いていないので、裏切られたように感じるようです。
エンパスにとって信じられないことですが、
嫌なのに引き受けたことでもきちんとやっていれば、きっちりやっているのだから嫌なことではない、と思われています。
気を使って、嫌じゃないフリをすれば、喜んでやっていると思われます。
そう思っているところに不満を言われれば、相手は普通にびっくりします。
エンパスが嫌なことを引き受ければ、いらぬ誤解を生みトラブルになるので、出来るだけ断ることをお勧めします。
エルゴン(送信型)が断るべき理由
嫌なことを引き受ける癖があると
- 考えるより行動優先なので、気が付いた時は多くを引き受けてしまう
- 体力に自信があるので、少しくらいの無理は当たり前だと思っている
- 出来ると思って引き受け、間に合わせるために無理を重ねる
- 体を壊してでも仕事を続けようとして、最終的には本当に動けなくなる。
という状態になりがちです。
エルゴンの場合は嫌々引き受けるというよりも、断るという選択肢を持たないことも多いようです。
断ることで考え込むくらいなら、引き受けてしまったほうが楽だと判断することもあります。
そうして抱え込んだ用事によって不満な気持ちが湧くならば、余分な悪いエネルギーを抱え込みます。そうして苦しくなるので、出来る限り断ることをお勧めします。
やりたい!引き受けたい!という気持ちが5秒以内に湧かなければ、それは魅力的な用件ではありません。
なので、断らない理由が浮かぶ5秒以内に断ってください。
断る5つの基準
嫌なことは断るべきと言われても、嫌だという基準がはっきりしないことがあります。
断るべきなのかの基準として、下の5項目を考えてみて下さい。
断る理由1:嫌なのかどうか
引き受けることで、後々嫌な気持ちになると予想されるなどです。
無理に引き受けて
「あの時あんなにやってあげたのに!」
と後々思ってしまうのなら、今の自分はそれを引き受ける役割ではないかもしれません。
嫌な感情は、相手への恨みとして心に残ってしまうかもしれません。なので断った方が相手のためです。
例外として、トラウマや心の問題による感情の「嫌だ!」です。何度も同じような頼みをされる場合は、人生の課題として引き受けるべきなにかもしれません。くわしくは「断る理由5:自分の課題/壁によるもの」を参照ください。
断る理由2:体調が悪い
断らないと体を壊してしまう、引き受けるほど体調がおもわしくない。
そのような場合は、引き受けても中途半端にしてしまうかもしれません。
そうなってしまえな、頼んだ方も引き受けた方も嫌な思いをします。なので断った方がお互いのためです。
断る理由3:もっと大事なことがある
通常、頼まれたことを引き受けるのに、時間・体力・手間・知識・お金・人脈など、自分の何かを使います。
他に優先順位が高いものがあるなら、断ったほうが良いです。
(時間なら、それを引き受ければ他の事が出来なくなる、例えばある仕事を頼まれて、それを引き受けると今の仕事が期日に間に合わない等)
逆に引き受けると、良い経験が出来たり楽しかったりとプラスになる場合もあります。
大切なのは、体力や気力を回復させるための睡眠時間、リフレッシュする時間も優先させるかどうかの用事に含めることです。
この場合は、何を優先させるのかリストアップして考えてみてください。
断る理由4:道理によるもの
人道や法律に反するものは、まず断った方が良いでしょう。
その他にも断った方が良いものとして、本来相手がやるべき事や、後々を考えると相手のためにならないようなものがあります。
そういったものを引き受けてしまうと、その人の「課題や壁を乗り越える」邪魔をする結果になってしまいます。
その場合、何故断った方が良いのでしょうか?
その人を成長させるためというのも、もちろんあります。
1番の理由は、人が課題を乗り越えるのを邪魔した場合、邪魔した人がその課題を背負わされてしまうからです。そこに悪気のある・なしは関係ありません。
子どものしつけを例に出します。
幼い頃に「かわいそう」という理由で好きなだけお小遣いをあげたとします。するとその子は大きくなっても当然好きなだけお小遣いが貰えると思って育ちます。
成人近くになると欲しがる額も大きくなります。無理だと言っても力で訴えてくるようになるかもしれません。
こうなると、我慢を覚え社会に適合するのは大変です。
幼い頃からきちんと教えていれば、子どもはこんなに苦しむこともなかったはずです。我慢という課題を邪魔した親も、ここまでの苦労しなかったはずです。
これが課題を邪魔した因果です。
断る理由5:断ることが人生の修行
「断る」ということそのものが自分の壁や課題として与えられることがあります。
断りたいのに断れないような頼みごとをされ続けている場合は、この「課題」の可能性を考えてみてください。
やみくもに引き受けていつも疲れている、自分ばっかり押し付けられる不満が溜まっているとします。この場合は「断る」ことを覚えてもっと有意義に生きられるように、人生の壁として現れるかもしれません。
「断る理由4:道理によるもの」の場合、人の人生を邪魔しないために「断る」ことが課題になるかもしれません。
ただ「断る理由1:感情によるもの」の例で書いた、偏った考えやトラウマからの「嫌だ!」に対しては、「断らずに引き受ける」という課題として現れるパターンが多くなります。
「断る」もしくは「断らずに引き受ける」の課題を見分けるポイントはどこにあるのでしょうか?
課題は、クリアしない限り何度も目の前に現れます。
断ることが課題なら、断るまで同じような現象が続きます。
引き受けることが課題なら、断っても断っても何度も似たような事態が起こります。
2-3度くらいなら、課題をクリア出来たかどうかの復習の場合もありますが、ずっと続くなら、課題と考えて取り組んだ方が良いです。
まとめ
- 嫌なことを断るべき理由
- エンパスは不満に思っていることを知られるだけでトラブルになる
- エルゴンは嫌なエネルギーが溜まり自分の心がトラブルになる
- 断るべき基準
- 嫌な気持ちになる
- 体調が悪い
- 他に大事なことがある
- 正しいことではない
- 「断る」という人生の修行