過食の原因は心の問題だけだと思われることが多いようです。
実際に心の問題は大きく関係します。心の問題が解決しない限り克服出来ないこともあります。
同時に、体の問題が解決しなければ過食の克服は困難だと言う「仕組み」があります。
過食をなんとかしたいなら、過食をするようになった体のシステムを正常に戻すのが必須です。
それなしに、
「心の問題でやめられない」
「意志が弱いから過食が止められない」
と思っている限り、過食の克服からは遠のきます。
今回の記事では、過食の原因としての「心」と「体」について書いていきます。
「心の問題」と思われる多くは脳機能(脳機能と心は別物です)の問題です。
心の問題は、もっと根深い部分にあります。
過食をやめたいと思っている人は、過食という食べ物依存症へ離脱を考えてください。
脳機能は体の問題に含まれます。脳内物質と心は強く関係しますが別物です。
- 心が良い状態になるために脳内物質が上手く作用し助けてくれるのが理想です
- 過食などの依存は、脳内物質の制御が効かないために心が振り回されている状態です
過食の原因を「心」と考える失敗例
自分自身を認め、受け入れれば過食は治まるという考え方があります。
たしかにこの考えには良い面もあります。
ただでさえ過食をして落ち込んでいるのに
「また食べてしまった!」
「過食がやめられない自分はダメだ!」
とさらに自分を責めて傷つけるよりも、はるかに良いからです。
ですが、過食は単純に「不健康」な状態です。
例えば、足が痛いと思ったとします。
痛い原因がトゲが刺さっているのなら、トゲがささって痛い状態が本来の私と思いません。
痛いからトゲを抜きます。
トゲが刺さった状態を認め受け入れても、痛みが治るわけではありません。
過食も同じです。
食べ物依存、内分泌がおかしいことが原因なので、それを正常にしなければ治りません。
ホルモンバランスがおかしい自分を認め受け入れても、過食が治るわけではありません。
過食の原因は「体」という考え方
「食べるのが我慢できないのはあなたの意志が弱いからではありません」というタイトルの本があります。
過食でもギャンブルでも、本能を狂わされる「依存」は意志や心のせいではありません。(心の問題はもっと根底にあります)
本能という体の機能を乗っ取られて起こります。
「食べるのがやめられない」にも色々あります。
ストレスで食べてしまうなら、コルチゾールというホルモンの過剰分泌が原因です。
食べても食べても満足出来ないのなら、ドーパミンなどの報酬系と言われる脳内物質の問題です。
いくら食べてもお腹がすくのは、インスリンやレプチンというホルモンの過剰分泌によって抵抗性が発生しているからです。
お腹が一杯で苦しくても胃に食べ物を詰め込んでしまうのは、エンドルフィンという脳内麻薬を求めての行動です。
(これらの内容については詳しい記事を書き次第リンクを貼っていきます)
「心」の問題はどう関係するのか?
過食の原因となる心の問題は、もっと根深い所にあります。
簡単に書けば、自己肯定感の低さです。
- 自己肯定感が低いために、自分を大切に出来ない(どう大切にすればいいのかわからない)
- 自己肯定感の低さはダイレクトに生きづらさにつながるため体の健康に気を付ける余裕がない
- 自己肯定感の低さにより周囲に困った人を引き寄せ不摂生から抜け出せない
といったことで、何かに依存しなければいけないような環境をつくり出します。
そしてこの自己肯定感の低さは愛着障害が原因です。
幼少期に愛着形成が出来なかったので、「好意」という概念がよく理解できず生きづらい状態を指します。
愛着障害が根深い場合は、自己成長させる、発達段階を上げるなどで俯瞰視点を身に付ける方法で克服していきます。
最高の体調になり脳機能を強くし、心に折り合いを付けていく方法もあります。
過食の対策としての「心」と「体」
「今日は嫌なことがあったから食べてしまった」を、心の問題とは思わないでください。体のどこかに炎症が発生し、コルチゾールが多く分泌されたため過食衝動が起きただけです。
禁煙を始めた人が、喧嘩をしてイライラしてタバコを吸っても、心の問題を抱えているとは思いません。ニコチン中毒なんだなという感想です。
その人が禁煙に成功すれば喧嘩をしても吸いません。吸うならば禁煙に成功していないだけです。
過食をするのは、内分泌系などが狂った不健康な状態だからです。なので嫌なことがあって過食をするなら、まだ食べ物依存が治っていない、健康になっていないだけです。
健康になれば、嫌なことがあっても過食はなくなります。
なので、嫌なことがあって過食した時は、健康状態が悪いと自覚して健康に気を付けることが過食対策です。
心の問題が解決していけば、健康に気を付けられるようになります。
健康になるのは、慣れるまで手間で面倒なこともあります。自己肯定感が低ければ健康になろうとは思えないかもしれません。
体が健康になれば、脳内物質も正常化して気持ちが軽くなります。それが心の問題を解決する助けになります。心と体の相乗効果でどんどん健康になります。
なので、まず体の健康に気を付け、余裕が出てくれば心の問題を見ていくのが確実です。
心の問題も体が健康でなければ克服出来ません。脳内物質の助けなしで心は楽になれません。
まとめ
体の健康についてお勧めの本
魂のままに生きたいと願うなら、まず心を落ち着けなければいけません。
心を落ち着けたいなら、体調を良くしなければいけません。
体の具合が悪ければイライラして心どころではありません。
心が乱れていれば魂の声さえ聞こえません。
なので過食の対策は、まず体調を良くすることです。