「インスリン抵抗性」による食欲の悪循環【過食対策その9】

過食対策
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異常な食欲に悩んでいる場合は、まずこのインスリン抵抗性(ていこうせい)を疑ってみてください。

しっかり食べたのに2時間くらいで強い空腹感がある場合は特にこの症状の可能性が高いと考えられます。

インスリンは、膵臓から分泌される血糖値を下げるホルモンです。

血糖値が高い状態が続く「糖尿病」はこのホルモンが正常に働かないことでおこります。

その原因は

  1. インスリン分泌不足(インスリンの分泌量が足りない)
  2. インスリン抵抗性(インスリンの効きが悪い)

の2つです。

インスリン抵抗性は、過食や肥満をはじめ、多くの体の不調の原因になります。

今回の記事では、インスリン抵抗性が起きる原因と改善方法について書いていきます。

インスリン抵抗性とは何か?

インスリンとは?簡単に解説

血糖値を下げるホルモンです。

人の細胞には、糖を栄養として取り込むためのドア(GLUT4)があります。

細胞のドアが開いていれば血中の糖を細胞内に取り込み、閉まっていれば取り込めません。

このドアを開ける役割がインスリンです。

食事を摂った後に

  • ドアが開けば血中の糖が細胞に取り込まれるので血糖値が下がります
  • ドアが開かなければ糖は細胞に取り込まれず血中に残るので血糖値が高いままです。

これが、インスリンが血糖値を下げる仕組みです。

インスリン抵抗性とは?

上のドアの例で言えば、

細胞のドアが重くなり、開きにくい状態になっているのがインスリン抵抗性です。

ドアが重くなり簡単に開かなくなっているので、開けるために多くのインスリンを必要とします。

そのため、通常よりも過剰にインスリンが分泌されます。

この状態を 「インスリン抵抗性亢進」 と呼びます。

インスリン抵抗性の原因や改善方法はこの記事の下の方で解説しています。

インスリン抵抗性が過食・肥満に繋がる理由

反応性低血糖により空腹感をひき起こす

インスリン抵抗性では、空腹時の血糖値は高めですが食後に血糖値が急に下がります。

食事により上がった血糖値を下げるため。大量のインスリンが分泌されるからです。

血糖値が下がることで空腹を感じますが、急に下がるために我慢できないほどにお腹が空きます。

アディポネクチンの働きが狂い食欲を増加させる

アディポネクチンは、通常はやせホルモン・善玉ホルモンと呼ばれインスリンを助け食欲を抑制する働きがあります。

ですがインスリン抵抗性などで血糖値が高い状態では、食欲を増加させる働きをします。

ドーパミンが止まらない

神経伝達物質であるドーパミンは正しく作用すればやる気につながりますが、過剰に分泌されることで本能を狂わされ強い依存を生みます。

通常、充分な量を食べた後はドーパミン分泌は抑制され、快楽を求める気持ちにブレーキがかかります。なので「もうお腹一杯」と満足し食事を終えることができます。

ですがインスリン抵抗性がある場合、このドーパミンが側坐核(そくざかく)からクリアされません。

側坐核はドーパミンの刺激で高揚感にスイッチを入れます。側坐核が刺激され続けて高揚感が継続する、脳内で「もっともっと食べたい祭り」状態になります。

栄養的には十分なのに、快楽が足りないので食べ続ける状態です。

レプチン抵抗性という満腹感が狂った状態でも同じ現象が起こります。

インスリン抵抗性の原因と対策

インスリン抵抗性の原因

肥満・内臓脂肪が多い

内臓脂肪が生産するTNF-αという物質はインスリン抵抗性の原因になる物質です。

脂肪組織の炎症

体脂肪や内臓脂肪が「肥満」レベルまで身に付くと、脂肪組織が大きくなりすぎて、変性し壊れるようになります。

壊れた組織からDNAが流れ出し、そのDNA断片濃度が高ければインスリン抵抗性も高くなります。

過食

過食は内臓脂肪が多くなり肥満の原因にもなります。

同時に、過食によって体全体の炎症につながるのでインスリン抵抗性にかかわります。

さらに、過食をすれば多くの糖を摂るので血中の糖が多くなります。すると血糖値を下げるために多くのインスリンを分泌させます。

高インスリン血症が長く続くこともインスリン抵抗性の要因になります。

ストレス

ストレスホルモンと言われる、アドレナリンコルチゾールはインスリンの効果を下げるため血糖値のコントロールが難しくなります。そのため多くのインスリンを分泌し、インスリン抵抗性の原因になります。

慢性的なストレスはドカ食い衝動を起こす場合もあるので、その意味でも危険です。

インスリン抵抗性を改善する方法

脂肪を落とすことが改善する方法です。

運動

ウォーキングレベルで充分なので、週に150時間の運動が推奨されています。

50分を週に3回でも、30分を週に5回でもOKです。

運動は脂肪を減らすと共に、脳を鍛える効果があるのでホルモンも整います。

筋肉量を増やせば、筋肉が糖を取り込み使ってくれるので糖代謝を助けてくれるので改善につながります。

プチ断食/ファスティング

ホルモンを正常化し、食欲の狂いをリセットする効果があるプチ断食でもインスリン抵抗性の改善がみられるようです。

プチ断食によって代謝柔軟性が正常化するのも改善の理由です。

ただし糖尿病の場合、急に血糖値を上げる原因になる、空腹時に一時的にインスリン抵抗性が増すという場合があるので医師との相談が必要です。

睡眠をしっかりとる

よく眠れば脳の疲れもとれて、ストレスが減る、食欲が正常化しやすくなるなどの効果があります。ホルモンは脳の視床下部を司令塔として分泌されるので、ホルモンバランスも整います。

ストレス解消

ストレスが溜まれば、血糖値が上がる、過食したくなる、ホルモンバランスが狂うなど、インスリン抵抗性の大きな原因になります。

ストレスの解消は人それぞれですが、当ブログではDeath Metalを強くお勧めします。

まとめ

  • インスリンは血糖値を下げるホルモン
  • インスリン抵抗性はインスリンの効果が発揮できない状態のこと
  • インスリン抵抗性が過食に繋がる理由
    • 食べた後急に血糖値が下がりお腹がすく
    • やせホルモン「アディポネクチン」が高血糖のため食欲増進ホルモンになる
    • ドーパミン分泌が止まらず食べたい欲求が続く
  • インスリン抵抗性の原因
    • 肥満・内臓脂肪が多い
    • 脂肪細胞の炎症
    • 過食
    • ストレス
  • インスリン抵抗性の改善方法
    • 運動(ウォーキングを週150時間)
    • プチ断食/ファスティング(糖尿病を発症している場合は医師に相談)
    • しっかり眠る
    • ストレス解消

過食の原因(の1つ)はインスリン抵抗性ですが、インスリン抵抗性の原因は過食です。

つまり、過食とインスリン抵抗性の悪循環にはまり込んでしまった状態です。

ここから抜けるために、ホルモン異常や炎症対策を意識して生活改善をしていく必用があります。

炎症対策については後に書いていきますが、この本がお勧めです。

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