こんにちは。くまの(Kumano@Rpgmg)です。
この記事は、自殺はよくない!という人道的な内容を書いているものではありません。
生命を持つものは基本的に生き続けるように設計されています。
なので「死にたい」と思うのは何らかの不具合や不調が発生し正常な判断が出来なくなっている状態だと思われます。
生きることはただでさえ大変なのに、死にたいという気持ちにエネルギーを取られればさらに生き辛くなります。
今回の記事では、何の不具合で「死にたい」と思うのかとその対策を書いていきます。
死にたいと思う5つの原因
死にたいと思う原因は1つだけではなく、いくつかの要因が重なっていると思われます。以下、おもな原因です。
- 自分が嫌い
- 生きがい、生きる意味を見出せない
- 生きていくのが辛い
- 解決できない問題を抱えている
- 体調が悪い
です。
対策は
- 自己認識を正しくする
- 成長を実感できる工夫をする
- 幸せを追い求めない
- 解決させる、もしくはあきらめる
- 健康になる、苦しみをこじらせない
になります。
下にもう少し詳しく書いていきます。
死にたいと思う原因と対策
自分が嫌い
自分なんか嫌いだ、生きていく価値がないから死にたいという発想になります。
これは自己認識を違えているのが原因です。
自分でないものを自分と思っていれば、本来の自分が嫌いになります。
ここで書く「自分」は2通りあります。
- 元々持って生まれたもの(気質など)
- 自分の意志で制御可能なもの
■ 「自分」の元々持って生まれたもの(気質など)の認識を間違える
エンパス(受信型)で周囲の変化に気が付きやすい質なのに「細かいことをいちいち気にするのは良くない」と思えば自分が嫌になります。
得意不得意を無視し、出来ないことを「これぐらい出来なければダメだ」と思えば自己肯定感が下がります。
子どもの頃養育者に何もかもを否定されれば「生きていてごめんなさい」という信条を持ちます。
「この基準を満たしていないなら死んだ方がまし」というのも認識の歪みです。
自分はいつも行動が完璧で心が綺麗で誰にでも好かれているべき、そうでなければ生きる価値がないダメ人間だと、そう思っている場合さえあります。
そんな人はあなたではありません、というより人間ですらありません。
対策は
自分自身をしっかり見つめる、押し付けられた価値観を否定することです。
■ 自分の意志でコントロール可能なものの認識を間違える
- ダイエットをしているのにジャンクフードを食べてしまい、自分は意志が弱いと落ち込む
- 嫌なことがあったのに、こんなことで怒るのはダメだと思う
- ハードスケジュールで疲れて寝込んでしまい、根性がないと呆れる
何故これが自分嫌いの原因になるかといえば、
コントロール出来ないものを出来ると思い込めば、出来ない自分はダメだと自己肯定感を下ていくからです。
食欲・感情・体力などは自分の意志でコントロール出来ません。
対策は
意志でコントロール出来ないことで、
コントロール・制御する方法があるなら習得し、無理なら「無理だと知る」ことです。
- 他人は自分の思い通りに出来ません
- 自分の体は、血を逆流させるなどと自分の思い通りには出来ません
- 自分の心は、怒りを感じないなどと自分の思い通りには出来ません
- 魂は、叫びや求めているものをなくせないので自分の思い通りには出来ません
なので、他人も、自分の体・心・魂も「自分」ではありません。
では結局自分とは何か?ですが
自己認識です。自己を見つめ認識する目が唯一の自分です。
生きがい、生きる意味を見出せない
生きがいや生きる意味を見つけるのにはコツがいります。
よく言われる生きがいとして、人の役に立つことや感謝されるというものがあります。
良い心がけで徳も積めますが、「これが生きがい」と依存するのはお勧めできません。
人の反応はコントロール出来ません。
気持ちや価値観が変われば急に邪魔者扱いされます。尊重されていたことが生きがいだった場合、喪失感やショックは相当なものです。それこそ死にたくなります。
対策は
生きがいや生きる意味を自分の外に求めるのではなく、
自分が前に進んでいる、成長しているという実感を持てるようになることです。
自分は前に進んでいる、成長しているんだという実感は、自己肯定感を高め生きる意味を見出します。
自分が成長していると思うためにはテクニックも必要です。
成長が実感できるような生活は意識しなければなかなか出来ません。
テクニックや方法として2つあります。
- 自分の今の行動や成果を確認し目標を立てていく
- 成果が実感できる趣味や勉強をはじめる
1は、仕事でも生活でも「これだ」というものを持っている場合取り組みやすい方法です。
何をどれだけ出来たかを記録し、次はもっと工夫して少しだけ高い目標を設定します。
知識が関係するものなら、その知識を習得するための勉強、経験の計画を立て実行していくなどです。
2.は新しく何かを始めます。
- 語学の勉強をして、その国に行くことを目標にする
- 登山を趣味にして、少しずつ難しい山に挑戦していく
- 健康を目標にして、自分に合った健康法や食事を探していく
など、いろいろあります。
観葉植物を育てる、例えばポトスを育て増やすなどでも前に進む実感を得られます。
本を読み続け、読んだ本を振り返っても成長を感じるし
神社仏閣巡りをして増えていく御朱印を眺めるのもよいものです。
これだと思うものに巡り合えるまで、いくつか良さげなものを試していくのがいいと思います。
成長する実感は、想像以上にメンタルに良い影響を与えます。
目標に向かって進むことが「やるべきこと」になります。やるべきことをやっている自分に対し、自分自身が愛情や尊敬の気持ちを向けられるようになります。
不幸なので生きていくのが辛い
自分は不幸だ、人よりも幸せじゃないから死にたいと思います。
- みんな家族に囲まれてにぎやかに暮らしているのに自分は孤独だ
- 友達はみんな順調に出世しているのに自分は冴えない仕事をしている
- みんな何か楽しみを持っているのに自分にはない
などなど書き出したらキリがありませんが、幸せを人と比べればいくらでも不幸になれます。
だいたい「みんな」とは誰? 小学生が「みんなが持っている」とゲームをねだる時と同じ「みんな」ではないでしょうか?
上記の幸せそうな人たちでも内心は
- 家族に時間とお金を摂取されている、にぎやかでも心は孤独だ
- 出世し続けることを強要され自分を見失ってしまった
- 趣味に見えるかもしれないけれどただの依存で中毒だ
と思っている可能性だってあります。(それはそれで問題ですが)
対策は
幸福になりたいなら幸福になろうとしてはいけない、です。
幸せよりも自分の価値観を大切にした方が結果幸せになれます。
幸福は結果論に過ぎません。
幸福になる権利があると思えば幸福の基準設定がおかしくなります。
実際に「幸せを求め続けるマインドにも害は多い。調査によると幸せを目標にすればするほど人は幸せになることができず」というレポートもあります。
それに、幸福は権利ではなく義務です!!
「幸福は権利ではなく義務」とは、アランの「幸福論」に書かれている「幸福とは義務である」の文からです。
この本の中の『悲観主義は気分のものであり、楽観主義は意志のものである。およそ成り行きにまかせる人間は気分が滅入りがちなものだ』という言葉が好きです。
幸せを追求するのではなく自分の価値観を大切にしたほうが良い、については簡単な実行方法があります。
人に迷惑をかけない範囲でですが、自分の好き嫌いを大切にすることです。
人の評判は関係なく、自分の好き嫌いで行動する。やりたければやり嫌なら賛同しないことです。自分の好き嫌いを自分で決めれば、行動の責任も自分でとることになります。
結果後悔のない生き方に繋がります。これは「幸せ」といって差し支えないものです。
運が悪いという話なら徳を積めば解決できます。(絶対的にお勧め!)
解決できない問題を抱えている
今の問題が解決できないままずっと苦しむ、と言う絶望感が「死にたい」という気持ちを生みます。
他人にとっては
「大した問題ではない」
「解決出来るように行動するしかない」
「気にしなければいい」
と思うようなことでも、本人には深刻で死にたいと思うこともあります。
対策は、
- いつまでも同じ状況は続かない(終わりがないものはない)
- 問題が解決されなくても大丈夫な場合は案外多い
と考えてみることです。
我々が問題を解決するのではなく、問題が我々を解決するというロバートキーガン(成人発達理論で有名な心理学者)の言葉もあります。
隠れていたことを、「問題」が教えてくれます。
■ 問題の解決に取り組んでみる
問題を他人ごとのように捉えるのもおすすめです。
今の自分の問題について、友達や知り合いに相談され、アドバイスを求められた場面を想定してみてください。
会社の上司のハラスメントに悩んでいるとして
→上司の上司に相談できないか?
→耐えられないなら転職を考えれば?
という回答を思い浮かぶとします。
他人ごとだからそう言えるんだと思っても、人からアドバイスを求められたら何か解決策を提案しますよね。自分に対してそれをやってみます。
■ 問題が解決しなくても良いと考える
昔は酷く悩んでいた問題が今も解決していなくて、それでも大丈夫なことがあります。
- そんなものだと諦めて、問題を抱えたまま生きていく方法を見つけた
- 大した問題ではなくなったので気にならなくなった
- その問題との関りを断(た)った
1は、人が多い場所では気分が悪くなるので、仕事や住環境を変えた
2は、足が遅く体育の時間が辛かったが社会人になり気にならなくなった
3は、モラハラの恋人と別れた
などが例に挙げられます。
体調が悪い
体調が悪いから死にたい場合、主に2つの原因に分かれます。
- 体調が悪いので「死にたい」という思考に陥る
- 体調が悪いことが直接生き辛さの原因になる
■ 体調が悪いので「死にたい」という思考に陥る
- 脳内物質が正常に放出されていない
- ホルモンのバランスが崩れている
- 血の巡りが悪い
など、体調が悪ければ、
- 正常な思考が出来ない
- やる気や集中力に欠ける
- 悪いことばかりをぐるぐる考える
- ストレスに弱くなる
- イライラしやすい
- いつも疲れている
という、これだけでも死にたくなるような状態になります。
ブラック企業で残業続き、休日も寝る時間もない、駅のホームに電車がきて「ここに飛び込めば楽になる」と思いハッとする。
美味しい物を食べてぐっすり眠れば死にたいという気持ちもなくなる。
このことも、体調が死にたいという思いに関係しています。
対策は
- 睡眠
- 食事
- 運動
について気をつけて健康になることです。
■ 体調が悪いことが直接生き辛さの原因になる
治療をしてもなかなか良くならない、治療も難しいような体の不調で生きづらく「死にたい」と思う場合があります。
苦痛そのものが生き辛さになります。苦痛により社会生活に不都合があり不安を抱えることもあります。
これについては、対策はこれだと簡単に言えるものはないかもしれません。
私が愛読している本にこのようなことが書いてありました。
京都大学の霊長研究所で飼育されているチンパンジーのレオが、脊髄炎のために下半身が動かなくなりほぼ寝たきりの生活になりました。
意識があるのに体は動かないという状況の中、レオは体の痛みや空腹をうったえることがあっても、ストレスホルモンは正常値だったそうです。
下半身不随でも平常心を保ち続け、着実にリハビリをこなし3年後には歩けるまでになりました。
体の苦痛など実際にあった苦しみは避けられません。ですが頭に浮かんでくる
- この先どうなるか、どうすればいいのか
- 周囲は迷惑に思っているのではないか
- どうしてこんな事に!
などという思考は、実際の苦痛ではなく自分が作り出したものです。
本の中では、実際の苦しみを「一の矢」その後勝手に作り出すものを「二の矢」「三の矢」と呼んでいます。
レオが受けたのは「一の矢」だけで「二の矢」「三の矢」を放ち苦しみをこじらせることはなかったので平常心でリハビリを終えたのだろうということです。
人がこのような心境を習得するのは仏教の悟り的な考えかもしれません。
じっくりと認知行動療法で改善に取り組む問題だとも思います
そのことについて書かれた本です、
生きる苦しみを減らし楽しく生きるヒントになるのでお勧めです。
筆者による解説のリンクを貼ります。
#1 人間の脳は、勝手に“歪んだ物語”をつくりだす。私たちはなぜ「苦しみ」をこじらせるのか?
#2 苦しみのメカニズムは「痛み×抵抗」。世界一幸せな部族に学ぶ、“心の痛み”から逃れる方法
#3 頭の中だけで100から7ずつ引き算すると安定する。数分で気持ちが楽になる3つの処置法
まとめ
- 死にたいと思う原因は主に5つ
- 自分が嫌い→自分とは何かを2つの意味で知る
- 生きがいがない→自己成長が実感できればそれが生きがいになる
- 不幸で生き辛い→自分の価値観を大切にすれば結果幸せになれる
- 解決できない問題がある→解決しなくても良い問題も多い
- 体調が悪い→苦しみをこじらせない思考を身に付ける